令和8年6月市長行政報告
ページ番号1006729 更新日 2026年6月1日
1 はじめに
市長就任から4年目を迎え、任期の最終年となりました。
この3年で市を取り巻く環境は大きく変化しており、中でも、私の就任とほぼ同時にスタートしたラピダス社の次世代半導体プロジェクトにつきましては、昨年パイロットラインが予定どおり稼働し、来年度の量産に向けて着実に事業が進んでいると伺っております。引き続き本プロジェクトの円滑な推進に取り組むとともに、その経済効果を地域全体に波及させる施策を進めてまいります。
また、本年は、村民の手で造られた着陸場に「北海」第1号が着陸してから100年を迎える記念すべき節目の年となりますことから、先人の「大空への夢」を次の100年へとつなぎ、市民の記憶に深く刻まれる1年となるよう各種記念事業等に取り組んでまいります。
日頃から市政を支えてくださる市民の皆さまに改めて感謝申し上げますとともに、「安全・安心で活気あふれるまち・千歳」の実現に向け、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2 叙勲について
本年春の叙勲におきましては、元千歳市議会議員であります沼田 常好(ぬまた つねよし)様が地方自治功労により旭日双光章を受章されました。
ここにそのご功績と栄誉をたたえ、深く敬意を表するとともに心からお慶び申し上げます。
3 市内路線バスについて
本年4月に、市内におけるバスの路線及びダイヤの一部を改正しました。
新たに「美々空港線」を新設し、長都駅東口・千歳駅・新千歳空港・ラピダス前などを結ぶ3系統で運行を開始したほか、一部路線における増便や、夜間時間帯の利便性向上のため、最終便の繰り下げを行いました。
また、千歳駅と向陽台地区を結ぶ土日祝日の一部の便を日本航空大学校北海道校前まで延長しました。
これらの取組により、市内バス路線の運行便数は236便から285便へと増加することとなり、市民の利便性向上につながるものと考えております。
今後もまちの変化に対応しながら、持続可能で利便性の高い公共交通の確保に努めてまいります。
4 新千歳空港について
新千歳空港における令和7年度の乗降客数は、国内線が前年度比2.6パーセント増の約2,149万人、国際線が前年度比16.8パーセント増の約453万人、国内線と国際線を合わせ、前年度比4.8パーセント増の約2,602万人となり、2年連続で過去最高を更新しました。
特に国際線では、韓国や台湾、香港、タイ路線が好調であるなど、航空需要は着実に増大しております。
引き続き、空港運営事業者などと連携し、空港機能の高度化・高質化や航空路線の維持、拡充に取り組んでまいります。
5 北米路線の新規就航について
5月14日に、ユナイテッド航空による新千歳=サンフランシスコ線の新規就航が発表されました。
エア・カナダによるバンクーバー線に続き、新千歳空港開港以来の悲願であった北米路線の2路線目となり、ウインターシーズンの観光のほか、ビジネス利用も期待され、大変喜ばしく思っております。
引き続き、北海道や空港運営事業者などと連携し、通年運航等に向けた取組を進めてまいります。
6 ホーチミン線チャーター便運航記念訪問団について
3月5日から3月9日まで、ホーチミン線のチャーター便運航を記念し、新千歳空港国際化推進協議会が主催するベトナム航空「新千歳=ホーチミン間」チャーター便運航記念訪問団に参加しました。
訪問団は、運航した航空会社に感謝の意を表するとともに、定期便の就航を要請したほか、ベトナム政府民間航空局や日本国大使館、旅行会社などを訪問し、本市や北海道との友好促進及び経済交流の拡大について情報交換を行いました。
引き続き、北海道や空港運営事業者などと連携し、 国際航空路線の拡充に取り組んでまいります。
7 空港開港100年記念事業について
4月7日、千歳市空港開港100年記念事業実行委員会総会を開催し、記念式典や市民パレードなどの事業計画が決定されました。
また、4月29日には、空港開港100年を記念した航空自衛隊北部航空音楽隊のコンサートが盛大に開催されました。
迫力ある演奏は100年の歴史を振り返り、未来への希望を抱かせる素晴らしい機会となりました。
航空自衛隊の皆さまからの音楽による祝意は市民の大きな喜びであり、関係者の皆さまに感謝するとともに、今後も空港とともに歩むまちづくりを進めてまいります。
8 企業誘致について
企業誘致につきましては、4月に、東京都に本部があります国立研究開発法人産業技術総合研究所と土地売買契約を締結し、千歳美々ワールドに立地することとなりました。
同所は、最新のEUV露光装置を設置したクリーンルーム等を有するオープンな研究開発施設を建設する予定としており、操業開始時期は令和11年8月頃と伺っております。
本年度初の市内工業団地への企業立地であり、本市の産業振興に波及効果をもたらすことを期待しております。
半導体関連企業のオフィス進出状況につきましては、製造に必要な高純度半導体材料の供給などを行う「JX金属株式会社」が、材料メーカーとしては初めて市内にサービス拠点を設置しました。
今後も、企業ニーズの把握に努めるとともに、きめ細かな支援を通じて、半導体関連企業の集積に向けて取り組んでまいります。
9 次世代半導体関連事業について
4月11日、ラピダス社の半導体開発に必要な各種解析・分析・評価を行う「IIM-1解析センター」と、後工程の研究開発拠点「ラピダス チップレット ソリューションズ(RCS)」の開所式が行われました。
また、同日、技術研究組合「最先端半導体技術センター(LSTC)」が公立千歳科学技術大学の敷地内に、オープンな研究開発拠点を整備し、光電融合を利用した半導体パッケージング技術の開発を開始することも発表されました。
本市としましては、令和9年度に予定されているラピダス社による量産開始に向けた取組と連携した最先端半導体の研究開発が加速することで、この地域に研究・開発・製造が一体となった、国内にも例がない強固なエコシステムが形成されることを期待するとともに、必要な環境整備に取り組んでまいります。
10 訴訟について
4月16日に、安平町在住者を原告とする損害賠償請求事件の訴状が、札幌地方裁判所から送達されました。
訴えの内容は、市立千歳市民病院の不法行為又は債務不履行により後遺障害が残存したとして、市に治療費等の支払を求めるものでありました。
本市としましては、市に対する原告の主張は認められないことから、裁判所の審理を通じて事件の解決を図りたいと考えております。
また、5月13日には、北海道福山通運株式会社を原告とする損害賠償請求事件の訴状が、札幌簡易裁判所から送達されました。
訴えの内容は、道路の管理に瑕疵があったため、車両が損傷したとして、市に車両の修理費用等の支払を求めるものでありました。
本市としましては、今後、原告が請求の原因とする事実経過を明確にしたうえで、裁判所の審理を通じて事件の解決を図りたいと考えております。
11 災害時の協定について
4月28日に、株式会社阪急交通社と「災害時における支援活動等に関する協定」を締結しました。
この協定は、災害発生時において、指定避難所などの開設・運営、宿泊施設や移動車両等の手配に必要な人的・物的支援を受け、被災者支援の強化を図るものであります。
今後も、災害に強いまちづくりを目指し、関係する団体や企業等との協定締結を進めてまいります。
12 ちとせ市民応援商品券2026について
物価高騰の影響を受けている市民生活の支援や地域経済の活性化などを目的とする「千歳市空港開港100年記念 ちとせ市民応援商品券2026」につきましては、郵送による配付を行っており、5月15日時点で、配付率は98.2パーセントとなっております。
引き続き、商品券の未受領者への配付と利用促進に努めてまいります。
13 高病原性鳥インフルエンザ発生の対応について
3月25日、市内養鶏場において、高病原性鳥インフルエンザ陽性が確認されました。
北海道は、3月25日から4月4日まで防疫作業・殺処分等の対応を行い、市は、発生当初から「千歳市家畜防疫対策本部」を設置し、北海道の防疫処置等への支援のほか、市民周知などを実施いたしました。
5月4日には、北海道の定めた移動制限区域が解除となったことで、市内農場のすべての防疫処置が終了しております。
このたびの防疫作業には、北海道職員をはじめ、多くの関係者の皆さまに昼夜を問わず従事いただき、被害の拡大を食い止めることができました。心からお礼を申し上げます。
14 千歳市緊急銃猟図上訓練について
4月10日、防災学習交流センターそなえーるを会場として、公園にヒグマが出没したことを想定した千歳市緊急銃猟図上訓練を実施しました。
関係機関である千歳警察署や千歳市クマ防除隊と市の関係部合わせて50人が参加し、緊急銃猟に関する知識・知見を共有し、相互連携することにより、基本的な対応手順や判断基準の確認を行いました。
本訓練の成果を踏まえ、対応マニュアルの見直し等を行うことで、有事の際に迅速かつ安全に機能する運用体制の確立や、市民への情報提供を強化するなど、引き続き市民の安全・安心のため、取組を進めてまいります。
15 姉妹都市・友好親善都市との交流について
5月31日から6月7日まで、姉妹都市であるアメリカ合衆国アラスカ州アンカレジ市から、サンドレイク小学校の児童14人と引率9人、合計23人が本市を訪れております。
滞在中は、市内小学生宅にホームステイをしながら、小学校での授業体験などを通じて、日本の文化や生活習慣に触れるとともに、友情のきずなを深めているところであります。
今回の交流事業に当たり、児童を受け入れていただいたホストファミリーや多くの関係者の皆さまに、心から感謝申し上げます。
16 観光入込客数の状況について
令和7年度の千歳市全体の観光入込客数は約209万人となり、前年度比13パーセントの増加となりました。
要因としましては、前年度に引き続き千歳市サーモンパーク周辺や支笏湖への観光客数が増加したことや、新規イベントが開催されたことによるものと考えております。
今後も観光動向の把握に努めるとともに、市内関係機関や団体と連携を図りながら、観光客の誘客に向けた取組を進めてまいります。
17 支笏湖イルミナヒストリアの開催について
支笏湖地区の閑散期対策として、日本屈指の水質を誇る支笏湖を背景に、会場を光のアートで彩る新たなイベント「支笏湖イルミナヒストリア」が本年4月に開催されました。
本イベントでは、ギタリストで音楽プロデューサーの鳥山雄司氏が手がけた音楽を千歳フィルハーモニーが演奏し、音楽にのせて漫画家で文筆家のヤマザキマリ氏が書き下ろした特別な物語を語る「朗読コンサート」も同時に開催され、大変多くの観客を魅了しました。
今後も様々なイベントの開催支援や魅力の発信を行い、千歳の観光をPRしてまいります。
18 「支笏湖チップ」釣りの解禁について
支笏湖のチップ釣りにつきましては、本年も本日6月1日に解禁となりました。
本年の動力船使用許可申請数は342件で、8月31日までの3か月にわたる解禁期間中は、事故防止をはじめ、資源保護や環境保全等について、支笏湖ヒメマス釣魚対策協議会など関係機関と連携を図りながら万全を期すとともに、今後の豊漁を期待しております。
19 スポーツ振興について
令和7年度の本市におけるスポーツ合宿の実績は、陸上競技を中心とした80件、3,304人となりました。
今後も、日本陸上競技連盟や競技団体と情報共有を図りながら、千歳市スポーツ合宿・大会誘致等推進協議会と連携しスポーツ合宿の誘致を推進してまいります。
20 各会計の決算状況について
令和7年度の決算状況につきましては、一般会計における予算の執行率は歳入で93.2パーセント、歳出で91.1パーセントと見込んでおります。
このうち、令和8年度への繰越明許費を除くと、歳入では98.5パーセント、歳出では96.3パーセントとなり、経費の節減などにより、収支不足の補てん等として予算で見込んでおりました財政調整基金からの繰入れをせず決算を行い、実質収支は約13億円の黒字を見込んでおります。
歳計剰余金につきましては、寄附金等の積立など前年度繰越金として翌年度の歳入予算に編入する財源を除き、約7億6千万円を財政調整基金に積み立て、引き続き安定的な財政基盤の確立に努めてまいります。
特別会計につきましては、予算の執行率は歳入で97.3パーセント、歳出で95.6パーセントと見込んでおり、7特別会計いずれも実質収支で黒字の決算見込みであります。
水道事業会計につきましては、有収水量が前年度を12.5パーセント上回り、給水収益につきましても13.2パーセントの増となったことなどにより、総収益は、前年度比13.8パーセント増の約25億4,400万円、総費用は、前年度比9.3パーセント増の約23億2,200万円となり、単年度収支は、約2億2,200万円の純利益を見込んでおります。
下水道事業会計につきましては、有収水量が前年度を9.7パーセント上回り、下水道使用料につきましても10.4パーセントの増となったことなどにより、総収益は、前年度比0.8パーセント増の約35億3,400万円、総費用は、前年度比1.5パーセント減の約33億7,000万円となり、単年度収支は、約1億6,400万円の純利益を見込んでおります。
病院事業会計につきましては、入院患者数が約2,400人増加したことに加え、周産期医療や高度医療などに対する一般会計繰入金の増加、賃上げ・物価上昇に対する支援事業補助金の増加などにより、総収益は前年度比5.6パーセント増の約69億4,800万円となっております。
総費用は、人事院勧告に基づく給与改定や診療体制の充実により給与費が増加したことに加え、物価の高騰により委託料などの経費が増加したことにより、前年度比4.0パーセント増の約74億100万円となり、単年度収支では約4億5,300万円の純損失を見込んでおります。
以上申し上げまして、行政報告といたします。