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平成27年3月市長行政報告

  平成26年第4回定例市議会以降における諸般の行政をご報告申し上げます。

(1  はじめに)
  市民の皆さまの負託を受け、市政を担ってまいりましたが、本年度をもって3期
目の任期を終えようとしております。
  私は、まちづくりの目標に『市民協働により、住み良い、発展がつづく都市づく
り』を掲げ、9万5千市民が誇りを持てるまちづくりの実現に向けて取組を進めて
まいりました。
  特に、この3期目の4年間におきましては、東日本大震災による影響のほか、国
政においては政権交代が行われ、自由民主党が与党第一党に復帰するなど、大きな
社会情勢の変化がありました。
  このような状況下において、変化する内外の情勢を常に把握し、スピード感を持
って施策の「選択と集中」を図りながら、地域経済の活性化や雇用の拡大に向けた
企業誘致をはじめ、自衛隊員の削減回避、子育てや教育環境、福祉の充実など、市
民生活の向上につながる施策に取り組んでまいりました。
  本市の強みを最大限に生かしながら、活力あるまちづくりに向け、着実に基盤整
備や課題に対処できましたことは、市議会議員各位並びに市民の皆さまのご理解と
ご支援によるものと深く感謝申し上げる次第であります。

(2  市功労者のご逝去について)
  このたび、千歳市功労者、冨樫謙次(とがし  けんじ)様が1月22日にご逝去さ
れました。
  冨樫謙次様は、千歳商工会議所議員、常議員及び副会頭として、商工業の振興や
中小企業の指導育成に尽力され、そのご功績は誠に大きなものがあり、心からご冥
福をお祈り申し上げます。

(3  新千歳空港の乗降客数等について)
  新千歳空港の平成26年乗降客数は、前年に比べ約59万人増加し、1,926
万人となり、これまでの最高でありました平成14年の記録を上回り、過去最高の
乗降客数となりました。
  国内線では、前年比1.8パーセント増の1,772万人と微増でありましたが、
国際線においては、円安や東南アジア諸国に対するビザ発給要件の緩和などにより、
3年連続で100万人を超え、特にバンコク線や上海線が乗降客数の増加を牽引し、
前年比21.5パーセント増の154万人と過去最高を記録しております。
  また、平成26年の貿易額は、アジア方面の旅客便が増加したことなどを背景に、
貨物が増加し、特に食料品や電気機器類の輸出増により、統計以来最高の約482
億円を記録しております。
  今後もこの傾向が継続し、新千歳空港が国際拠点空港として、本市はもとより北
海道経済の発展を牽引する役割を担っていくことを期待するものであります。

(4  新千歳空港の深夜・早朝発着枠の拡大について)
  新千歳空港の24時間運用枠の拡大については、昨年12月20日に、騒音直下
の町内会と本市及び北海道で構成しております「新千歳空港の24時間運用を巡る
千歳市地域協議会」が開催されました。
  この協議会において、北海道から、深夜・早朝時間帯の発着枠拡大に伴う「必要
枠数」、「住宅防音対策案」に関する修正案などが示され、地域協議会委員から「
一定の理解」が得られましたことから、協議が一歩前進し、1月下旬から2月中旬
にかけて開催した、本市と北海道の主催による「町内説明会」を皮切りに、各町内
会における検討が開始されたところであります。
  町内説明会においては、睡眠への影響など生活環境に関する意見・要望などが数            多く寄せられたことから、北海道は、再度検討し、市とも協議した上で、あらため          て地域の方々に回答することとしております。
  本市といたしましては、地域協議会勉強会や町内説明会などで地域の実情や意見
などを把握し、地域の方々と地域協議会で話し合いを進めるなど、引き続き積極的
に取り組んでまいります。

(5  自然環境保全地区の指定について)
  自然環境保全地区の指定につきましては、1月19日、既に指定している「ウサ
クマイ遺跡群及び内別川流域」の南北隣接地62ヘクタールを千歳市自然環境保全
条例に基づく、第1種自然環境保全地区に指定いたしました。
  当該地区は、本市の水源かん養地区として豊かな自然が原始のまま残され、動植
物の生息地として多様な生態系が維持されていることから、今後とも、指定地区の
自然環境を保全するため保全計画に基づき保護監視活動の推進を図ってまいります。

(6  企業誘致について)
  企業誘致につきましては、東京都に本社があります地崎道路株式会社が、根志越
業務団地の土地を取得し、立地いたしました。
  同社は、隣接する民有地を併せて取得し、営業所及び従業員寄宿舎の用地として
活用されるとのことであり、平成28年2月に操業予定と伺っております。
  次に、静岡県静岡市に本社があります不二電子工業株式会社が、臨空工業団地内
の土地を取得し、進出いたしました。
  同社は、プラスチック成型(せいけい)による自動車部品製造を行う工場の用地と
して活用されるとのことであり、平成28年8月に操業予定と伺っております。
  このたびの立地により、本年度の立地件数は8件となり、本市の産業振興に波及
効果をもたらすものと期待しております。
  次に、企業誘致活動では、1月に東京都内において開催された国際ナノテクノロ
ジー総合展・技術会議「nano tech(ナノテク)2015」に千歳科学技術大学、
特定非営利活動法人ホトニクスワールドコンソーシアムと共に出展したほか、同じ
く2月に東京都内において開催された北海道にゆかりのある企業人などが参加する
「ふるさと北海道応援フォーラム」に出展し、本市の立地環境や優位性をPRした
ところであります。
  今後もさまざまな機会を活用し、市内企業の振興支援と企業誘致活動を積極的に
進めてまいります。

(7  友好親善都市との交流について)
  2月6日と7日の2日間、友好親善都市である長春市外事弁公室副主任の富志剛
(ふ  しこう)氏、長春市農業博覧園副主任の張 暉(ちょう  き)氏など4名が、本年
8月に長春市で開催される「長春国際農業・食品博覧会」に関する情報提供のため
来訪されました。
  「日中交流千歳市民会議」役員や道央農業協同組合の関係者が出席した歓迎昼食
会では、本市に対し、正式な博覧会への招待もあり、今後、経済交流への発展など
の可能性を見据え、両市で情報交換を進めてまいります。

(8  都市農村交流イベントについて)
  2月7日、市内のホテルにおいて千歳市グリーン・ツーリズム連絡協議会が主催
する「第10回  食と農の交流会」が、市民や関係者約200名が参加し開催され
ました。
  交流会では、千歳産の農産物を使った会員手作りの家庭料理やホテルのシェフに
よるオリジナル料理約100品が並んだ試食会、食と農に関する講演会などが行わ
れ、参加者は、生産者と消費者、農村と都市との交流や、千産千消の取組に理解を
深めておりました。

(9  支笏湖ヒメマスふ化場開場式について)
  昨年、12月25日、老朽化により5月に建替え工事に着手していた支笏湖ヒメ
マスふ化場が竣工し、関係者の皆さまと開場式を執り行いました。
  ヒメマスは、市の魚であり、重要な観光資源でもあることから、今後とも、この
たび完成した新ふ化場を拠点に、支笏湖漁業協同組合などと連携を図りながら、こ
れまで以上に健康で良質な稚魚を育て、ヒメマス資源の保護・増殖に努めてまいり
ます。

(10  千歳駅前多目的メッセージ広告塔について)  
  千歳駅前多目的メッセージ広告塔については、本市の観光や市内イベントなどの
情報提供による千歳の魅力の発信や、本市訪問への歓迎を伝えるため、JR千歳駅
西口に整備し、3月から本格供用を開始しました。
  今後、広告塔を活用して市内の観光情報や行政情報をはじめ、災害時の緊急情報
などを観光客や市民の方々に提供することにより、市民の利便性向上やイベント等
の入込み客の増加を図ってまいります。

(11  2015千歳・支笏湖氷濤まつり等について)  
  今回で第37回を迎えた「2015千歳・支笏湖氷濤まつり」につきましては、
年明けからの暖気の影響で氷像製作の遅れなどが心配されましたが、実行委員会の
方々のご努力により、今年も、清冽(せいれつ)な支笏湖ブルーに輝く大小様々な素
晴らしい氷像が完成しました。
  1月30日から2月22日までの期間中、「支笏湖ブルーの輝き、寒気が歓喜に
変わる冬」をテーマに、鹿児島県指宿市、富山県砺波市などの交流都市による菜の
花やチューリップなどのフラワープレゼントのほか、氷濤ウエディングや花火大会、
太鼓のステージ行事などの多彩なイベントが開催され、国内外から訪れた多くの観
光客に支笏湖や北海道の魅力をPRすることができ、盛況のうちに終了いたしまし
た。
  このほか、中心市街地におきましては、市民団体、商店街振興組合などによる冬
まつりやイベントが行われました。
  昨年からグリーンベルトを会場にして開催されている「光と氷のオブジェ」では、
アイスキャンドルや氷像、イルミネーションにより幻想的な空間が創出され、来場
者を魅了しました。
  仲の橋通り商店街の第5回ふゆまつりは、雪像やちびっこ雪だるまの展示のほか、
姉妹都市指宿市からの菜の花のプレゼントが行われ、また、新たに、ニューサンロ
ード商店街でも冬まつりが開催されました。
  これらイベントには、多くの市民や観光客等が訪れ、冬を楽しむ場が形成されま
した。

(12  千歳サケのふるさと館について)
  公益財団法人千歳青少年教育財団が運営する「千歳サケのふるさと館」は、昨年
12月からリニューアル工事に着手しており、本年8月、名称を「サケのふるさと
千歳水族館」に改め、道の駅との同時期のオープンを予定しております。
  今後、同財団と連携し、市民の皆さまに親しまれ、喜ばれる水族館を目指して準
備を進めてまいります。

(13  千歳市スポーツ合宿・大会誘致等推進協議会の設立について)
  1月26日、スポーツによる地域の活性化などを図ることを目的に「千歳市スポ
ーツ合宿・大会誘致等推進協議会」を設立いたしました。
  協議会には、千歳市体育協会や千歳観光連盟、ホテル関係者など、30の関係機
関・団体等に参画をいただき、当日の設立総会では、スポーツ合宿・大会の誘致等
に向け、積極的に取り組んでいくことを確認したところであります。
  今後は、さらに多くの関係機関・団体等に参画をいただき、全市を挙げて、誘致
推進活動などに取り組んでまいります。

(14  スポーツ振興について)
  2月11日、青葉公園及び支笏湖林道コースにおいて千歳市民歩くスキーの集い
「第39回ちとせホルメンコーレンマーチ」が、駐日ノルウェー王国大使館から「
トムエリック・マルカ」アタッシエ(通信・記録担当官)をお迎えし開催されまし
た。
  大会には、道内外から約360名が参加し、33キロメートル、7キロメートル、
4キロメートル、歩くスキー4キロメートル競技が実施され、天候や積雪などのコ
ンディションにも恵まれ、盛会のうちに無事終了することができました。
  また、市民スキー場では、スキー用具のレンタル事業など、民間事業者による新
たな取組が実施され、スキー場利用者の増加を期待しているところであります。

(15  火災等の発生状況について)
  平成26年の火災発生状況につきましては、火災件数は28件で、前年と比較し
ますと1件増加しております。
  火災種別では、「建物火災」15件、「車両火災」6件、「その他の火災」が7
件で、火災による死者が1名、負傷者が3名発生しており、火災による損害額は約
8,941万円で、前年と比較しほぼ同額となっております。
  また、主な出火原因は、「たばこ」「放火・放火の疑い」がそれぞれ3件で最も
多く、「ストーブ」「こんろ」「車両の排気管」がそれぞれ2件、「ボイラー」「
マッチ・ライター」「たき火」「火入れ」がそれぞれ1件、「その他」が9件、「
不明」が3件となっております。
  住宅火災により、死者1名が発生しておりますことから、引き続き住宅用火災警
報器の設置促進を中心とした火災予防の啓発活動を消防協力団体とともに積極的に
進めてまいります。
  また、平成26年の救急出動状況につきましては、出動件数が3,232件、搬
送人員が2,785名で、前年と比較しますと、出動件数で92件、搬送人員で9
1名、それぞれ増加し、過去最高となっております。主な事故種別は、「急病」が
2,068件で全体の64.0パーセントを占め、以下、「一般負傷」が437件、
「転院搬送」が309件となっております。
  今後も、救命率の向上を図るため、引き続き救急体制の充実と応急手当の普及促
進に努めるとともに、救急車の適正利用についての普及啓発を図ってまいります。
  以上申し上げまして、行政報告といたします。

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