HPVワクチンキャッチアップ接種に関する最新の状況(令和7年4月2日更新)
ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症とは
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性経験のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんを始め、肛門がん、膣がんなどのがんや尖圭コンジローマ等多くの病気の発生に関わっています。特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。
子宮頸がんとは
国内では年間11,000人が発症し、年間2,900人が死亡するといわれています。
HPVワクチンにより、HPVの感染を防ぐとともに、子宮頸がん検診を併用することで、がん予防効果の拡大が期待できます。
対象者
千歳市に住民登録をしている方のうち、次の要件に該当する方
■小学校6年生から高校1年生の女子
※令和7年度は平成21年4月2日~平成26年4月1日生まれが対象です。
※標準的な接種期間 中学1年生
○対象年齢のお子様およびその保護者向けリーフレット
厚生労働省リーフレット 概要版 厚生労働省リーフレット 詳細版
■平成9年4月2日~平成21年4月1日生まれの女子で、令和4年4月1日から令和7年3月31日の間にHPVワクチンを1回以上接種した方
令和8年3月31日まで無料で接種することができます。
なるべく早く接種しましょう。
○対象年齢のお子様およびその保護者向けリーフレット
接種方法
一定の間隔をあけて、原則として同じ種類のワクチンを合計2回または3回接種します。
接種するワクチンや年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。
3種類のワクチンはいずれも、1年以内に接種を終えることが望ましいとされています。
※異なるワクチンを接種する場合は医師にご相談ください。
※令和7年度キャッチアップ対象で該当期間に接種歴がある方は、残りの回数について接種できます。母子健康手帳などで接種歴をご確認ください。
※1: 1回目と2回目の接種は、少なくとも5か月以上あけます。5か月未満の場合、2回目から3か月以上あけて3回目の接種が必要となります。
※2・3: 2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※2)、3回目は2回目から3か月以上(※3)あけます。
※4・5: 2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の1か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※4)、3回目は1回目から5か月以上、2回目から2か月半以上(※5)あけます。
料金
無料
接種場所
※接種を受ける際は、あらかじめ医療機関へ電話等でお問い合わせください。
※やむを得ない理由(長期滞在等)により、千歳市の実施医療機関以外で接種を希望する場合は『やむを得ない理由で市外で定期予防接種を希望する場合』の『20歳未満の定期予防接種(ヒトパピローマウイルスワクチンのキャッチアップ対象者を含む)』をご覧ください。
持ち物
・予診票 (千歳市総合保健センター予防接種係又は実施医療機関にあります。)
・母子健康手帳
母子健康手帳のほかに接種歴がわかるものがある場合は、忘れずにお持ちください。
・マイナンバーカード、健康保険証等(住所・氏名・生年月日を確認します。)
接種後の注意事項
接種後に血管迷走神経反射として失神があらわれることがあるので、失神による転倒等を防止するため、保護者等(医療従事者)の介助にて移動して、接種後30分程度体重を預けられるような場所に座り、様子をみてください。
接種後数日から数週間、気になる症状が出たときは、医療機関に相談してください。
○HPVワクチンを接種したお子様及びその保護者向けリーフレット
ワクチン接種の効果と副反応
HPVの中には子宮頸がんをおこしやすい種類(型)のものがあり、HPVワクチンは、このうち一部の感染を防ぐことができます。
2価ワクチン(サーバリックス)および4価ワクチン(ガーダシル)
子宮頸がんをおこしやすい種類であるHPV16型と18型の感染予防効果があり、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。
9価ワクチン(シルガード9)
HPV16型と18型に加え、31型、33型、45型、52型、58型の感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。
発生頻度 |
ワクチン: サーバリックス |
ワクチン: ガーダシル |
ワクチン: シルガード9 |
50%以上 | 疼痛*、発赤*、腫脹*、疲労 | 疼痛* | 疼痛* |
10~50%未満 |
掻痒(かゆみ)、腹痛 筋痛・関節痛、頭痛など |
紅斑*、腫脹* | 腫張*、紅斑*、頭痛 |
1~10%未満 | じんましん、めまい、発熱など | 頭痛、掻痒感*、発熱 |
浮動性めまい、悪心、下痢、掻痒感*、発熱、疲労、内出血*など |
1%未満 |
知覚異常*、感覚鈍麻、全身の脱力 |
下痢、腹痛、四肢痛、筋骨格硬直、硬結*、出血*、不快感*、倦怠感など |
嘔吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、出血*、血腫*、倦怠感、硬結*など |
頻度不明 | 四肢痛、失神、リンパ節症など |
失神、嘔吐、関節痛、筋肉痛、疲労など |
感覚鈍麻、失神、四肢痛など |
(サーバリックス®添付文書(第14版)、ガーダシル®添付文書(第2版)、シルガード®9添付文書より)
「*」は接種した部位の症状
まれですが、重い症状(アナフィラキシー反応などの過敏症状、ギランバレー症候群、急性散在性脳脊髄炎など)が現れることがあります。
HPVワクチンに関する相談窓口
〇接種後に生じた症状に係る協力医療機関
接種後に気になる症状があるときは、まず接種を受けた医療機関、かかりつけ医にご相談ください。
協力医療機関の受診については、接種を受けた医療機関、かかりつけ医にご相談ください。
札幌医科大学附属病院(リハビリテーション科)
医療連携福祉センター
電話:011-611-2111(内線51240)
FAX :011-621-2233
北海道大学病院(HPVワクチン副反応支援センター)
電話:011-706-6037
FAX :011-706-7627
○不安や疑問、困ったことがあるとき
(1)北海道の相談窓口
「北海道子宮頸がん予防ワクチン総合相談窓口」を設置しています。
受付日時:月曜日から金曜日 午前8時45分から午後5時30分まで(祝日、年末年始除く)
北海道保健福祉部感染症対策局感染症対策課
電話:011-206-0359
北海道教育庁学校教育局健康・体育課(学校生活に関すること)
電話:011-204-5752
(2)国の相談窓口
受付日時:月曜日から金曜日 午前9時から午後5時まで(祝日、年末年始除く)
厚生労働省感染症・予防接種相談窓口
電話:0120-995-956
※行政に関するご意見・ご質問は受け付けていません。
※厚生労働省が業務委託している外部の民間業者により運営されています。
○予防接種による健康被害救済に関する相談
千歳市母子保健課予防接種係にご相談ください。
電話:0123-24-3148
令和3年11月26日から個別勧奨を再開しています
平成25年6月14日に厚生労働省より接種部以外の体の広い範囲で持続する疼痛の副反応症例等について、適切に情報提供ができるまでの間は、積極的な接種勧奨を差し控えるよう通知がありました。
その後、ワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたため、令和3年11月26日の厚生労働省の通知により、HPVワクチンの定期接種の個別勧奨を再開しました。
関連リンク
- 「ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がんとHPVワクチン~」 (厚生労働省ホームページ)
- 「HPVワクチンに関するQ&A」(厚生労働省ホームページ)