平成29年第4回定例市議会以降における諸般の行政をご報告申し上げます。
(1 はじめに)
2月9日から25日までの日程で、韓国の平昌において行われました、「第23回オリンピック冬季競技大会」におきましては、本市にゆかりのある大澤 ちほ(おおさわ ちほ)さん、米山 知奈(よねやま はるな)さん、藤本 那菜(ふじもと なな)さんが女子アイスホッケー競技に出場し、熱戦を繰り広げられました。
選手皆さまの競技に挑む姿勢や奮闘により、応援した多くの市民に夢と感動を与えていただきましたことに感謝申し上げるとともに、ここに改めて各選手の健闘をたたえます。
また、今月9日から18日までの日程で開催されます、「平昌 2018パラリンピック冬季競技大会」におきましても、千歳市民である廣瀬 進(ひろせ すすむ)さんがパラアイスホッケー競技に出場されますことから、ご活躍を心より応援するものであります。
本市におきましても、まちの特性や強みを最大限に生かしながら、スポーツ合宿や大会等の誘致など、スポーツを通して交流人口の拡大や地域の活性化につながる取組を進めるとともに、市民一人ひとりが真に夢を持ち、その夢が実現でき、「千歳に住んでよかった」と実感できる都市づくりを推進してまいります。
(2 新千歳空港について)
新千歳空港の平成29年乗降客数は、前年に比べ、約141万人増加し、2,272万人となり、過去最高である前年を上回り、 4年連続の更新となりました。
国内線では、全路線の9割にあたる路線で乗降客数が増加し、 前年比3.72パーセント、70万人増加の1,943万人となり、国際線では、新規路線開設や格安航空会社(LCC)の新規就航・増便などが続き、前年比27.5パーセント、71万人増加の 329万人となり、初めて300万人を突破し、6年連続で過去最高を更新しております。
この空港利用者の増加に対応するため、国内線ターミナルビルにおいて進められている出発荷捌場(にさばきじょう)やチェックインカウンターなどの施設整備が順次供用開始されたことにより、出発カウンター前などの混雑が緩和されております。
またB駐車場におきましては、新立体駐車場が2月1日から供用開始となり、駐車台数が約600台増加したことと併せて、「30分無料化」の導入や「なだらか料金体系」に見直されたことから、駐車場や構内道路の混雑の緩和が図られております。
今後も、新千歳空港の発展を期待するものであります。
(3 千歳市内郵便局との包括的連携協定の締結について)
2月19日、「千歳市・千歳市内郵便局包括的連携に関する協定」を締結しました。
この協定は、千歳郵便局ほか、市内12郵便局と本市が個々に有する人的・物的資源を有効に活用して、住民サービスの向上や地域社会の安心・安全の確保及び活性化を図ることを目的としています。
この協定締結により、今後は、郵便配達時における高齢者や子どもたちの見守りをはじめ、道路損傷や廃棄物の投棄に関する情報提供など複数の分野にわたって、連携した取組を進めてまいります。
(4 食物アレルギー講習会及び教育・保育施設等専門職講習会について)
1月30日、北海道文教大学 人間科学部 教授の板垣 康治(いたがき やすはる)氏を講師に迎え、「認定こども園等における食物アレルギー講習会」を開催しました。
講習会には、食物アレルギーを持つ子どもの保護者や、市内及び近隣市の認定こども園等に勤務する保育教諭など316名が参加し、食物アレルギーの基礎知識と保育所等での対応について学ぶとともに、アナフィラキシーショックへの対処として、エピペン注射の使い方の実習を行いました。
また、2月17日、大阪教育大学 教育学部 准教授の小崎 恭弘(こざき やすひろ)氏を講師に迎え、「教育・保育施設等専門職講習会」を開催し、市内外の教育・保育施設事業者や保育教諭など150名の参加をいただきました。
講習会では、本年4月に予定されている、10年ぶりとなる「保育所保育指針」の改定及び「幼稚園教育要領」の改訂、3年ぶりとなる「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」の改訂に備える要点や概念について、わかりやすく解説いただくなど、各施設における指導計画や教育・保育カリキュラムの策定に生かす有意義なものとなりました。
今後も、教育・保育施設を利用する子ども達の健やかな成長を支援するとともに、子どもが持つ無限の可能性を引き出す、質の高い施設運営と保育教諭等の資質向上に取り組んでまいります。
(5 中心市街地における冬イベントについて)
中心市街地におきましては、2月に市民団体や商店街振興組合などによる冬のイベントが開催されました。
グリーンベルトでは「光と氷のオブジェ」が開かれ、アイスキャンドルやイルミネーションなど、光による幻想的な演出が行われ、また、ニューサンロード商店街や仲の橋通り商店街、インディアン水車通り商店街でも冬を楽しんでいただくイベントが開催され、多くの市民や観光客等で賑う光景が見られました。
(6 企業誘致について)
企業誘致につきましては、市内で立地操業しております有限会社友愛観光バスが、1月に本市と事業用定期借地権設定契約を締結し、流通業務団地の用地を賃借いたしました。
同社は、観光バス事業を行っており、事業の拡張用地として活用すると伺っております。
これにより、平成29年度の立地件数は6件となり、本市の産業振興に波及効果をもたらすとともに、今後の企業誘致に弾みがつくものと期待しております。
また、企業誘致活動につきましては、1月、東京都で開催された「北海道食品企業立地セミナー」に、2月には愛知県で開催された「北海道ビジネスフォーラム」に出展し、本市の立地環境や市内工業団地の特性などをPRいたしました。
今後も、様々な機会を活用し、誘致活動を積極的に進めてまいります。
(7 姉妹都市との交流について)
平成29年度サンドレイク小学校交流事業として、1月8日から13日までの6日間にわたり、本市の小学生32名と引率者6名、保護者1名の合わせて39名が姉妹都市のアンカレジ市を訪問しました。
アンカレジ市滞在中はサンドレイク小学校での授業体験やホストファミリーとの交流などを通じて、友情のきずなを深めるとともに、アメリカの文化や習慣、歴史などを学び、参加した児童が自らの成長を実感できた大変意義のある訪問となりました。
(8 ノルウェー王国との交流について)
2月14日、首相官邸においてノルウェー王国のアーナ・ソールベルグ首相を招いた、安倍晋三首相主催の夕食会が開催され、夕食会にはノルウェー側から首相やアーリン・リーメスタ駐日大使が出席されるとともに、日本側からは、政府関係者や国会議員のほか、自治体首長として、唯一本市が招待されました。
このような大変名誉な機会をいただきましたのも、ちとせホルメンコーレンマーチや長年に渡るノルウェー王国コングスベルグ市との友好親善が高く評価されたものであり、これまで交流にご尽力いただいた関係者の皆さまに心から感謝を申し上げます。
本年8月には、コングスベルグ市との友好親善都市提携30周年を迎えますことから、市議会や関係者とともにノルウェーを訪問し、両市のきずなを深めてまいります。
(9 スポーツ合宿誘致活動について)
2月8日、公益財団法人日本陸上競技連盟から、「2020東京オリンピック競技大会」における陸上ナショナルチームのマラソンと長距離、競歩種目の直前合宿地として内定をいただきました。
また、トラック&フィールドの一部種目に関しましても、本市が 候補地となっているとのことであります。
これを受け、2月20日に、日本陸上競技連盟を市議会議長やスポーツ議員連盟会長とともに訪問し、尾縣 貢(おがた みつぎ)専務理事や麻場 一徳(あさば かずのり) 強化委員長をはじめ、本市の内定にご尽力いただいた関係者に対し、感謝の意を伝えてきたところであります。
ナショナルチームの合宿地として内定を受けたことは、本市にとって、大変、名誉なことであるとともに、今後の合宿誘致のさらなる促進や市民スポーツの振興、交流人口の拡大につながるものと期待しているところであります。
(10 2018千歳・支笏湖氷濤まつりについて)
今回で40回目を迎えた北海道を代表する冬の祭典「2018 千歳・支笏湖氷濤まつり」は、実行委員会の方々の努力により、 支笏湖ブルーに彩られた大小様々な氷のオブジェが完成し、1月 26日から2月18日までの24日間にわたり開催され、述べ24万人の方が来場されました。
会場では、氷濤ウエディングや花火大会、ステージ行事など、 多彩なイベントが開催され、国内外から訪れた多くの観光客に感動を与え、支笏湖の魅力をPRすることができました。
また、鹿児島県指宿市、富山県砺波市、高知県南国市の交流都市によるフラワープレゼントが、氷濤まつり会場のほか、道の駅サーモンパーク千歳でも行われ、多くの市民や観光客に一足早い春の訪れを感じていただきました。
さらに、今回は21日から25日の間、「氷濤まつり40回記念イベント 青の祭」が開催され、新たに支笏湖ブルーをイメージしてライトアップした氷像を、来場された方に楽しんでいただきました。
(11 スポーツ振興について)
2月11日に青葉公園及び支笏湖林道コースにおいて、千歳市民歩くスキーの集い「第42回ちとせホルメンコーレンマーチ」が、駐日ノルウェー王国大使館から、グンナル・イサクセン一等書記官をお迎えし開催されました。
大会には、道内外から296名が参加し、実施種目の33キロメートル、7キロメートル、4キロメートルのほか、歩くスキー4キロメートル競技を行い、盛会のうちに無事終了することができました。
大会開催にあたり、大会を支えていただいた多くの皆さまに感謝申し上げます。
(12 火災等の発生状況について)
平成29年の火災発生状況につきましては、火災件数は23件となっております。
火災の種別は、「建物火災」16件、「車両火災」3件、野火 火災など「その他火災」が4件発生し、死者は「車両火災」、 「その他火災」による2名で、負傷者はありませんでした。
前年と比較しますと、火災は1件増加しましたが、損害額は 1,974万4千円となり、1億1,577万7千円の大幅な減額となっております。
この要因としましては、全焼となった建物の規模が小さかったことや関係者が初期消火などを行ったことによるものです。
また、平成29年中においてはストーブの不適切な取扱いや、 電気配線の加工など、人為的な不注意から「建物火災」が発生していることから、火の取扱いについて、注意喚起するとともに、今後におきましても、防火委員や少年消防クラブなどの協力団体と連携し火災予防の普及啓発に積極的に取り組んでまいります。
続いて、平成29年の救急出動状況につきましては、出動件数が前年より261件増加し、3,610件、また搬送人員は、前年より182名増え、2,858名となっております。
主な事故種別は、「急病」が2,237件で全体の62パーセントを占め、以下、「一般負傷」538件、「転院搬送」401件、「交通事故」が237件となっております。
出動件数が増えた理由としましては、高齢者の増加や高次医療機関における治療の必要性等が影響していると考えられます。
今後も、救急需要は、ますます増大すると思われますが、より 一層の救急体制の充実と応急手当の普及促進に努めるとともに、救急車の適正利用について啓発を継続してまいります。
以上申し上げまして、行政報告といたします。