平成29年第2回定例市議会以降における諸般の教育行政をご報告申し上げます。
(1 はじめに)
8月28日に、平成29年度全国学力・学習状況調査における道内公立小中学校の結果が北海道教育委員会から公表されました。
本道の状況は、すべての教科で全国平均以上に達していないものの、全国の平均正答率との差が小学校国語A・B、算数A・B、中学校国語Bの5教科で縮まり、正答数の少ない児童生徒の割合が減少するなど改善の傾向が見られ、北海道教育委員会では、各市町村教育委員会や学校において、継続的な検証改善サイクルの確立に向けた取組を着実に進めてきた結果、一定の成果が現れてきたものと分析しております。
今後、本市におきましては、千歳市学力向上検討委員会を中心に結果分析を行い、11月を目途に調査結果の公表を行ってまいります。
(2 学校教育について)
東京美術文化協会主催の「第74回全国学校秀作美術展」において、東千歳中学校2年生の中山留位くんが奨励賞を受賞し、一般財団法人サークルクラブ協会及び公益社団法人日本海洋少年団連盟主催の「第45回我ら海の子展」においても、山縣記念財団理事長賞を受賞しました。
また、公益財団法人北海道海事広報協会主催の「第54回全道中学生海の絵画コンクール」において、東千歳中学校1年生の森本桂如(もりもとけいすけ)くんが銅賞の北海道海事広報協会会長賞を受賞しました。
7月16日から17日まで、室蘭市で開催された「第35回北海道小学生陸上競技大会」において、千歳小学校5年生の福村優大くんが男子5年100メートルの部で優勝し、8月18日から19日まで、神奈川県横浜市で開催された「第33回全国小学生陸上競技交流大会」に出場しました。
7月28日から30日まで、帯広市で開催された「第48回北海道中学校陸上競技大会」の男子棒高跳びにおいて、勇舞中学校3年生の吉井海人くんが優勝、同じく3年生の阿部智也くんが2位となり、8月19日から22日まで、熊本県熊本市で開催された「第44回全日本中学校陸上競技選手権大会」に出場しました。
7月28日から29日まで、東川町で開催された「第38回北海道中学校剣道大会」において、千歳中学校3年生の鈴木小桜さんが女子個人戦で2位となり、8月18日から20日まで、佐賀県佐賀市で開催された「第47回全国中学校剣道大会」に出場しました。
夏休み期間中の7月25日から8月18日まで、千歳科学技術大学の学生37名の協力による「学習サポート事業」を小学校9校、中学校3校の計12校で1日2時間から3時間、延べ27日にわたり実施しました。
参加した学生は、児童生徒が取り組む学習課題に対し、熱心に支援を行い、児童生徒からは、「ていねいに教えてくれたので、問題が解けるようになった」などの声が聞かれ、学校からも、「熱心な学習指導に対し、児童生徒・教員共に大変感謝している」と高い評価を得ていました。
英語でのコミュニケーション能力の育成を図る取組として、夏休み期間中、外国人英語指導助手(ALT)による「中学校外国語サポート事業」を中学校7校で各1日実施しました。
参加した生徒からは、「ぜひ、また参加したい」、「たくさん英語を話せてよかった」、「もっと英語を学びたいと思った」などの声が寄せられました。
7月24日に、教員のICT機器活用能力の向上を図るため、電子黒板・実物投影機の効果的な活用を学ぶ研修会を実施しました。
今後も子どもたちの学習に対する意欲や関心を高め、より効果的な授業が展開できるよう、ICT機器の活用を図ってまいります。
7月26日に、本年度の転入教職員を対象とした「普通救命講習」と「食物アレルギー講習」を実施しました。
「普通救命講習」は、千歳市消防署の協力により、心肺蘇生法やAEDの使用方法、異物の誤飲対応などについて実技を学びました。
また、「食物アレルギー講習」は、市立千歳市民病院の医師を講師に、食物アレルギーに関する基礎知識や発症時の対処法のほか、アナフィラキシーショックに対応するためのエピペン注射の使い方の実習を行いました。
どちらの講習も参加者から多くの質問が出るなど有意義なものとなり、今後も児童生徒が安心して学校生活を送ることができるよう継続的に実施してまいります。
7月28日に、北海道立教育研究所企画・研修部研究研修主事平山道大氏を講師に迎え、本市の中学校教員を対象とした「千歳市中学校教員研修会」を開催しました。
研修会では、次期学習指導要領の改訂により、新たな視点での授業改善が求められていることから、その趣旨や授業改善のポイント、指導と評価の在り方などについて、講義・演習を通して実践的に学び、中学校における教育活動の充実に生かすことができる有意義なものとなりました。
今後も教職員の指導力の向上を図るとともに、次期学習指導要領を意識した授業実践、授業改善に取り組んでまいります。
8月1日に、次期学習指導要領の改訂に伴う小学5、6年生の外国語活動の教科化及び3、4年生の外国語活動の実施に向け、改訂の趣旨や授業改善のポイント等について実践的に学ぶ機会とするため、文部科学省初等中等教育局教育課程課・国際教育課外国語教科調査官の直山木綿子氏を講師に迎え、小学校教員並びに中学校英語担当教員を対象とした「千歳市外国語教育研修会」を開催しました。
研修会では、末広小学校6年生を対象に、直山調査官と本市の外国人英語指導助手によるTT指導(複数の教員が協力して授業を行う指導方法)の公開授業を行うとともに、「これからの小学校外国語教育」についての講演を通して、学習指導要領の目指す小学校外国語教育への理解を深め、具体的な外国語授業の進め方について、認識を深めることができました。
今後も千歳市外国語推進協議会において、学習指導要領の移行期間とその後の本格実施に向けて、子どもたちの発達段階に配慮した時間割のあり方や、より効果的な指導方法に関する研究と発信を進めてまいります。
8月28日に、文部科学省コミュニティ・スクール推進員の出口寿久氏を講師に迎え、本市の小中学校教員、保護者、学校評議員などを対象とした「千歳市地域とともにある学校づくり学習会」を開催しました。
学習会では、コミュニティ・スクールの導入に向けて、導入により期待される効果や学校運営協議会の組織と運営、制度概要等について理解を深めました。
今後も学校・家庭・地域が連携しながら、より良い教育の実現に取り組むため、コミュニティ・スクール導入に向けた具体的な検討を進めてまいります。
(3 社会教育について)
7月22日に、子どもたちに英語に親しむ機会を与え、英語に対する興味や関心を高めることを目的に、小学5、6年生を対象とした日帰りの「イングリッシュキャンプ」を実施し、29名が参加しました。
当日は、支笏湖小学校などを会場に、4名の外国人英語指導助手が講師となって英会話の学習を盛り込んだ様々なゲームを行い、楽しみながら英語に触れ、英語への興味を深めていました。
千歳市と指宿市の子どもたちが、交流を通してそれぞれの地域や文化などに関する理解を深めることを目的とした「青少年相互交流事業」を8月4日から3泊4日の日程で実施し、小学6年生の男子8名、女子8名、計16名が指宿市を訪問しました。
実施期間中は、台風の接近による悪天候となりましたが、子どもたちは、北海道との違いを肌で感じながら、南九州の生活や文化、気候、歴史などをテーマとしたそれぞれの自主研究について一生懸命取り組み、ホームステイや全体交流を通して指宿の子どもたちとの友情を深め、元気に帰ってまいりました。
また、8月25日に、事後研修会を開催し、子どもたちが訪問中に行った自主研究について、実際に見て触れて体験したことを模造紙にまとめ、写真や表を活用するなど、それぞれ工夫を凝らした発表を行いました。
8月19日に、市民協働サポート事業として、「ちとせぶっくぼらんてぃあ」による本年度第1回目の「図書ボランティア講座」を開催しました。
当日は、「音読のススメ」と題して、参加者による好きな本の紹介や、その本の朗読、感想や意見の発表、図書ボランティアの活動紹介などが行われ、参加者は読み聞かせの大切さや読書活動を普及させるための方法について学んでいました。
(4 文化財について)
「国指定史跡キウス周提墓群」を含む17の構成資産からなる「北海道・北東北の縄文遺跡群」については、7月31日に開催された文化審議会世界文化遺産部会における審議の結果、平成29年度のユネスコへの推薦は見送られることとなりました。
今後も縄文遺跡群世界遺産登録推進本部と連携し、推薦に向けた課題を整理するなど、世界文化遺産登録に向けた取組を進めてまいります。
7月25日から8月17日まで、市内小学校の夏休み期間に、埋蔵文化財センターにおいて、小学生以上の市民を対象に「体験学習会」を開催し、キウス周堤墓群の見学や火起こし体験等を行う「縄文の旅」や、「縄文土器づくり」、「石器づくり」、「まが玉づくり」などの制作体験を実施しました。
延べ169名の参加者が縄文の世界を楽しみ、「土面づくりは少し難しかったけど、楽しかった」、「まが玉づくりは初めてなのにうまくできた」などの感想が寄せられました。
以上、申し上げまして、教育行政報告といたします。
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