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令和8年度市長市政執行方針

はじめに

 令和8年 第1回定例市議会の開会に当たりまして、市政執行に対する私の所信を申し上げます。

 本年は任期の最終年度を迎えますが、引き続き、市民の皆さまに、安全安心な暮らしと、活気あふれるまちを実感していただけるよう、現場重視の姿勢で、責務を全うしてまいります。
 本年も、皆さまの一層のご支援とご協力をお願いいたします。
 国外においては、変化の激しい世界情勢、厳しく緊迫した安全保障環境が続いており、また、米国が進める関税政策の影響など、今後も引き続き、我が国における経済や安全保障への影響を注視していく必要があります。
 国内においては、昨年10月に高市内閣が誕生し、続く衆議院議員総選挙を経て、先月18日に第2次高市内閣が発足しました。
 政府には、市民生活に直結する物価高騰対策や、少子化対策など、現下の課題を踏まえた政策推進に期待しております。
 また、昨年12月には、本市でも震度5弱を記録した地震が発生するなど、近年、激甚化・頻発化している自然災害や、北日本を中心とする熊による人身被害により、防災対策、安全対策の必要性を改めて強く感じたところであります。
 本市におきましては、本年、千歳の発展を支えてきた 空港が「開港100年」という大きな節目の年となります。
 先人たちの努力によって築かれたこの土台の上に、新たな100年の飛躍に向けて、本市を取り巻く社会情勢の変化を的確に捉えて、第7期総合計画に掲げる施策を着実に進め、「市民が暮らしやすく、活力あふれるまち」として、次代を担う子どもたちに誇れるまちとなるよう、全力で取り組んでいく所存であります。

市政運営の基本姿勢について

 ここで、市政運営に臨む基本姿勢について申し上げます。

 私はこれまで「市民の安全安心」と「地域経済の活性化」を基本に、まちの課題に取り組んでまいりました。
今後もこの二つを軸に据え、市民に「安心感」「安定感」「将来への希望」を感じていただけるまちを目指して各施策を推進してまいります。
 まずは、「安全安心、人を育むまちづくり」であります。
 少子高齢化や労働人口の減少、デジタル社会への転換といった課題に直面する中で、地域の人材不足や多様化するライフスタイルなど、急速に進行する社会的な変化に対応し、未来に希望をもたらすためには、市民一人ひとりが安心して生活できる基盤を整えることが不可欠であります。
 特に、次代を担う子どもたちが生き生きと学べる環境や、子育て世代が安全安心に暮らせる支援体制の強化を進めるとともに、防災、医療・福祉、都市基盤の充実を図り、全ての市民が安心して暮らすことができる、持続可能で互いに支えあう温かいまちづくりを進めてまいります。
 次に、「快適で、活気あふれるまちづくり」であります。
 本市は、開港100年を迎える新千歳空港と自衛隊の存在とともに発展し、北海道の空の玄関口として、また地域経済の中核として、その礎を築いてまいりました。
 支笏湖をはじめとする豊かな自然環境、管内一の農業生産力を誇る農業生産地帯、さらに280社を超える企業が立地する工業団地などは、本市の成長と発展を力強く支えてきた、かけがえのない財産であり、特性でもあります。
 更に、ラピダス社を核とする次世代半導体関連産業の拠点化という新たな強みが加わり、産業構造の高度化と地域経済の持続的成長に向けて、これまでにない大きな可能性が広がっています。

 本市は、これらの資源と強みを最大限に生かし、市民・事業者との連携のもと、将来を見据えた持続可能なまちづくりを力強く推進し、誰もが誇りと希望を持てる、活力あふれるまちづくりを進めてまいります。

重要課題について

 次に、今後のまちづくりにおける「重要な課題」とその対応について申し上げます。

 まずは、「空港開港100年に向けた取組」であります。
 新千歳空港は、100年前の1926年(大正15年)、当時の村民の手によって一本の着陸場を造成したことから始まりました。
 この空港の歴史は、地域の人々の努力と情熱によって築かれ、今日の発展につながっており、地域全体で作り上げた空港は私たちのアイデンティティそのものであり、今も市民一人ひとりの誇りとなっています。
 空港とともに成長発展してきた本市の歴史と先人の偉業を、市民一人ひとりが認識し、未来に希望が持てるよう、100年記念のメイン事業として、記念式典を開催するほか、空港の歴史を後世へと伝える展示コーナーの設置や音楽イベント、東京ディズニーリゾートスペシャルパレードも参加する市民パレードなど、様々な記念行事を通じて、この特別な年を市民の皆さまとお祝いしたいと考えております。
 本年実施する記念事業が、市民の記憶に深く刻まれ、次の100年に向けた新たなスタートとなるよう、市民、関係者と一丸となって取組を進めてまいります。

 2点目は「子育て支援と教育環境の充実」であります。
 少子高齢化社会が進む中、本市においても、出生率が低下傾向にあり、子育て世代が安心して子どもを産み育てられる環境づくりが重要となっております。
 まちの将来を担う子どもたちの健やかな成長を支えていくため、引き続き、「千歳市こども計画」等に基づき、こども施策を総合的に推進し、本市の地域特性を踏まえた妊娠・出産から子育てまでの切れ目のない支援を行ってまいります。
 また、子育て世帯が多い本市において、安心して子育てしていただけるよう、特に、複数のお子さんがいる「多子世帯」への経済的支援に繋がる取組として、令和8年9月分からの保育料の第2子完全無償化を実施するとともに、複合交流拠点施設として、ちとせモール2階に、子育て世代からニーズの高い「屋内型こどもの遊び場」と、学習スペース等も備えた「図書館分館」を、令和9年度早期のオープンを目指し、整備を進めてまいります。
 教育については、勇舞中学校において、生徒数の増加や35人学級編制導入拡大への対応により教室数の不足が見込まれるほか、これまで未設置であった特別支援学級の令和9年4月開設に向けて、校舎の増築を行います。
 学校給食については、国が進める小学校給食費の抜本的な負担軽減(いわゆる給食費の無償化)の方向性が示されたことから、本市におきましても、新年度から、小学校給食費の無償化を実施いたします。
 また、中学校給食費については、食材価格の高騰分について、公費負担を継続してまいります。
 これらの取組を進めながら、児童生徒が必要とするエネルギー量や栄養バランスを確保した給食を安定的に提供できるよう、引き続き取り組んでまいります。

 3点目は「次世代半導体関連産業の拠点化に向けた取組」です。
 令和5年2月のラピダス社による「千歳美々ワールド」への立地決定から、3年が経過しました。昨年は、最先端半導体の開発及び生産を行う「IIM―1」において、国内で初めて「2nmGAA(ゲートオールアラウンド)」トランジスタの試作に成功、動作を確認したと発表されました。
 本市といたしましては、これまで計画どおり順調に進捗していることに、「日の丸半導体」復活への期待を改めて強くするとともに、今後も令和9年度の量産開始に向けて、道路、上下水道など各種インフラ整備をはじめとし、必要な取組を迅速に進め、この国家プロジェクトに全力で貢献してまいります。市内では、半導体関連産業の集積が進み、装置メーカーや物流企業など、ラピダス社立地表明以降に新たに45社が立地したほか、昨年12月には、国の最先端半導体の研究開発拠点の設置が決定するなど、国内、さらには世界における半導体産業の一大拠点都市としての歩みは着実に進んでいます。
 本年は、いよいよラピダス社の量産開始を1年後に控え、引き続き、操業にあたって必要な支援を積極的に進めつつ、関連企業の更なる立地や新たな研究開発拠点の形成に向けて、交通ネットワークの構築などのほか、きめ細かなニーズの把握により受け入れ環境整備に努めるとともに、企業を支える人材育成については、公立千歳科学技術大学をはじめとする関係機関と密接に連携してまいります。
 今後も、半導体関連産業の動向を的確に捉え、ラピダス社立地による効果を市内経済全体の底上げや、多岐にわたる波及効果につなげてまいります。

 4点目は「自衛隊の体制強化」についてであります。
 本市は、70年以上の長きにわたり自衛隊との共存共栄のまちづくりを進めており、人口の維持や安定した市内経済活動の継続のためには、自衛隊の体制維持・強化が不可欠であります。
 国においては、我が国を取り巻く安全保障環境の変化や緊迫する国際情勢などを踏まえ、戦略3文書の改訂作業が進められておりますが、防衛政策上、北海道の重要性は不変であり、「北海道自衛隊駐屯地等連絡協議会」、「千歳市における自衛隊の体制強化を求める期成会」などと連携を図り、本年7月に「北海道における自衛隊体制強化を求める総決起大会」を開催し、北海道及び全道179市町村が一致団結して、自衛隊とともに共存共栄のまちづくりを進めてきた北海道の重要性を改めて強く訴えてまいります。
 引き続き、本市への新たな部隊の誘致を含めた自衛隊の体制強化や充足の向上、人材確保に直結する自衛官の処遇改善を求める活動を精力的に行ってまいります。

 5点目は「都市基盤の整備と暮らしを守る取組」です。
 市民生活や社会経済活動にとって最も身近な社会インフラである道路や橋梁、上下水道などの都市基盤については、修繕や更新、耐震化などを計画的に進めており、今後も、市民がこのまちで、快適に暮らし続けられるよう、積極的に取り組んでまいります。
 「暮らしを守る取組」については、市民生活への影響を踏まえ、「クマ対策」と「物価高対策」を優先的に取り組むべき課題と捉え推進してまいります。
 クマ対策については、センサーカメラ等のICT技術を活用し、警戒体制を強化するとともに、関係機関とヒグマ出没時の対応訓練を実施するほか、銃猟免許を所持する有害鳥獣対策専門員、いわゆるガバメントハンターを新たに採用するなど、迅速に対処できる体制づくりを進め、地域住民の安全を確保してまいります。
 物価高対策については、市民生活の支援や地域経済の活性化を目的に実施する「ちとせ市民応援商品券2026」を、3月17日から利用開始できるよう、引き続き、千歳商工会議所と連携しながら着実に準備を進めてまいります。

 今後も、物価高による市民生活への影響を注視し、国等の支援内容を踏まえ、市として適時的確に施策を実施してまいります。

主な施策

 次に「第7期総合計画」で設定した「7つのまちづくりの基本目標」に沿って、主な施策を申し上げます。

 第1は、『あたたかさとつながりを心で感じられるまち』の推進であります。
 医療については、市立千歳市民病院において、医師をはじめとする医療従事者の確保をより一層推進し、地域の基幹病院として救急・高度医療、小児・周産期医療及び新興感染症等に係る医療提供体制の維持・充実に努めてまいります。
 また、持続可能な地域医療提供体制を確保するためには、経営改善が必要かつ重要な課題と認識しており、地域医療連携のさらなる推進や救急の積極的な受入れなどにより病床稼働率の向上を図るとともに、病院機能強化による新たな施設基準の取得・維持、外部専門家やコンサルティング会社の活用、ワーキンググループの設置など、様々な取組を通じて経営基盤の強化を推し進めてまいります。
 地域福祉については、市民の健康や社会福祉活動の拠点となる「総合福祉センター」について、外壁改修工事に着手し、施設の環境改善を着実に進めてまいります。
 保健予防については、予防接種において、妊婦を対象としたRSウイルス感染症に対するワクチンや75歳以上を対象とした高用量インフルエンザワクチンの接種が、新たに国が定める定期接種となることから、希望者が円滑に接種を受けられるよう必要な体制を構築してまいります。
 また、がん等の治療や先天的な疾患又は事故等による外傷等の外見の変化による心理的負担を軽減し、就労等の社会参加の継続及び療養生活の質の向上を支援するため、補正具等の購入費用の一部を補助する「アピアランスケア助成事業」を実施します。
 歯科保健については、高齢者の口腔機能の低下やそれに伴う全身疾患の予防を図るため、後期高齢者医療制度に加入している方を対象に、新たに「後期高齢者歯科健診」を実施します。
 母子保健については、産後ケア体制の充実を図るため、新たに宿泊型のサービスを開始するほか、デイサービス型の利用枠を確保するため、産後ケアを実施する助産院等に対して、相談室の増設等、施設の改修に要する経費の補助を行います。
 高齢福祉については、令和9年度を始期とする「千歳市高齢者福祉計画・第10期千歳市介護保険事業計画」を策定し、高齢者が元気で住み慣れた地域で支え合い、安心して暮らし続けることができる地域づくりを進めてまいります。
 また、不足する介護・福祉人材の確保・定着を目的として、就職相談会や無料職業紹介など様々な取組を一体的に行う専用窓口を設置するほか、介護支援専門員及び介護福祉士の資格取得・更新のための研修費助成制度を創設するなど、人材確保に向けた取組の充実を図ってまいります。
 障がい福祉については、令和9年度を始期とする「千歳市障がい者計画・第8期千歳市障がい福祉計画・第3期千歳市障がい児福祉計画」を策定し、支援の充実を図り、障がいのある人が、安心して、自立した生活を送ることができる地域社会の実現に努めてまいります。
 また、様々な障がいの特性や、障がいのある人への必要な配慮などを理解し、可能な手助けを行うことにより、誰もが暮らしやすい地域社会の実現を目指す「あいサポート運動」の導入や、意思疎通支援事業における専従手話通訳者の安定的な確保を目的に処遇を改善するなど、「千歳市コミュニケーション並びに情報の取得及び利用のための多様な手段の利用促進に関する条例」に関する施策を推進してまいります。
 子育て支援については、令和8年4月から、新たな給付制度として本格実施となる「こども誰でも通園制度」の円滑な実施により、安心して子育てができる環境づくりを推進してまいります。
 また、日常的に医療的ケアを必要とする児童が、同年代の児童と一緒に学童クラブを利用できるよう、入所する施設内に看護師を配置するなど、受け入れ体制を整備してまいります。

 第2は、『豊かな自然を育み快適で住みよいまち』の 推進であります。
 環境行政については、地球温暖化の防止や環境保全、資源循環などの一体的な推進と、これまで環境センターで行っていた窓口業務を本庁舎で行うなど、市民や事業者の利便性向上に努めてまいります。
 カーボンニュートラルに関する取組については、市民や事業者と地球温暖化の危機感を共有し、LED照明への更新など、公共施設の脱炭素化の推進や脱炭素の取組に対する支援のほか、様々な事業者の状況に応じた産業部門の取組を推進し、脱炭素化とまちの発展の両立を目指してまいります。
 廃棄物対策については、本市を含む2市4町で構成する道央廃棄物処理組合において、供用開始目標年次を令和16年度とした、最終処分場の整備について、現在、複数の候補地を絞り込むための諸条件の精査など協議を重ねているところであり、今後も、構成市町との議論を踏まえながら検討を進めてまいります。
 航空機騒音に対する住宅防音工事の促進については、「予算の確保」のほか、「対象範囲の拡大」、「告示後住宅への対応」など、「制度の拡充」を国に対し強く要望してまいります。
 米軍再編に係る訓練移転や諸外国との共同訓練等については、市民の「不安解消」や「安全・安心」を確保するため、引き続き、国に対し「事前の情報提供」や「安全管理の徹底」などを求めてまいります。
 再編関連訓練移転等交付金については、令和8年度までの時限措置とされておりますが、市民の福祉と生活環境の改善を図るため、交付金の延長や新たな交付金制度の創設など訓練移転に係る交付金の継続を国に対し強く要望してまいります。

 第3は、『災害や危険から暮らしを守るまち』の推進であります。
 消防については、消防団の更なる地域防災力の向上を図るため、防火服の計画的な更新を進めるほか、消防団専用アプリを導入し、より効率的な消防活動を行うための環境を整備します。
 また、消防出張所における女性厚生施設の整備を行い、女性消防職員の勤務環境の改善と職域拡大を図るとともに、火災予防業務や救急分野においてデジタル技術を導入し、市民サービスの向上と災害対応力の強化に努めてまいります。
 防災については、気候変動に伴う災害の激甚化・頻発化等を踏まえ、災害応急対策用品の整備や、民間事業者、防災関係機関等との連携強化に努め、「公助」の充実に向けて取り組むとともに、地域の活動が主体的に行われるよう、新たに「千歳市自主防災組織等活動支援助成金」の創設や、「出張訓練支援」、「地域防災リーダー養成講座」、「避難所開設訓練」などの防災事業を継続的に実施してまいります。
 また、災害対応では、官民の連携協力も極めて重要となってまいりますことから、物資供給や避難所運営などに関する民間事業者等との災害協定の締結をはじめ、防災関係機関との連携、消防力の強化、資機材等の充実など、災害時においても市民が安心して生活できるよう、取組を進めてまいります。

 第4は、『充実した学びと豊かな文化・スポーツのまち』の推進であります。
 新学校給食センターの整備については、「千歳市新学校給食センター整備基本計画」に基づき、PFI手法を活用し、施設の設計・建設から維持管理・運営までを一貫して実施する事業者の募集を行い、提案された内容について審査、選定を行った上で事業者を決定し、事業契約に向けた手続きを進めてまいります。
 公立千歳科学技術大学については、「公立大学法人公立千歳科学技術大学第2期中期目標」に基づき、質の高い教育・国際レベルの研究に取り組むとともに、高度情報専門人材育成に必要となる「新大学院棟」を、令和9年4月の供用開始に向け整備を進めてまいります。
 また、「地方大学・地域産業創生交付金事業」による、北海道、札幌市、北海道大学と一体となった取組や、昨年8月に採択された文部科学省の補助事業のほか、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」を活用し、半導体産業の発展を支える人材の育成を進めてまいります。
 スポーツ振興については、スポーツ施設を市民が安心に利用できるよう、緊急性などを踏まえながら修繕に努めるとともに、温水プール、市民球場、青葉公園庭球場など、施設の改修を計画的に行ってまいります。

 第5は、『地の利と資源を生かした産業のまち』の推進であります。
 農林業においては、優良農地の確保や、スマート農業の普及推進助成等による農業経営の強化、健全な森林の維持など、今後も地域資源を生かし、次世代に繋いでいく事業を引き続き推進してまいります。
 また、農業基盤整備については、漁川右岸地区において、農地の湛水被害の解消や農業生産性の向上及び農業経営の安定を図るため、地域及び関係機関と連携し、国営事業を通じ排水施設の整備などに引き続き取り組んでまいります。
 商業の振興については、中小企業振興融資利用者への保証料補給などを行い、市内企業の安定経営を支援するとともに、令和8年度を始期とする「第4期千歳市商業振興プラン」に基づき、空き店舗利用促進事業の対象エリア拡大や起業者への費用助成、チャレンジショップ事業などを実施し、チャレンジしやすい環境づくりや、市内の買い物環境の充実等に取り組んでまいります。
 雇用者、求職者については、合同企業説明会や高校生の地元就職・定着に向けた取組を継続するとともに、外国人労働者の採用やスポットワークの活用に関する企業向けセミナーを開催するなど、市内企業の人材確保をより一層支援してまいります。
 観光振興については、令和8年度を始期とする新たな観光振興プランに基づき、SNSなどによる観光PR動画の配信やインフルエンサーなどを活用した情報発信を行うとともに、市内イベントの開催支援を行うなど、国内外からの旅行者の誘客を図ってまいります。
 また、宿泊税については、観光課題の解決を図るとともに、観光都市への成長に向けた観光施策を進めるためにも、引き続き関係者等への説明や調整を行いながら、導入に向けた検討を進めてまいります。
 支笏湖チップについては、支笏湖漁業協同組合と連携し、地域団体商標登録を生かした更なるプロモーション活動を行い、ブランド強化に取り組んでまいります。
 企業誘致については、引き続き、企業への訪問活動やトップセールスなどによる誘致活動のほか、首都圏等で開催される産業展示会などにおいて、積極的に情報発信を行うなど、本市工業団地のPRを行ってまいります。
 現在、整備を進めている「新たな工業団地」については、目標である令和10年度の一部分譲開始に向け、各種調査を継続して行うほか、実施設計や都市計画の変更、事業認可、用地買収などの手続きを進め、半導体関連企業はもとより、その他製造業など多様な企業の立地により、各企業が共生・発展できる工業団地の整備に向け取り組んでまいります。
 なお、令和9年度に予定していた企業の事前募集については、「新工業団地に対する企業からの問合せが増加していること」、「早期に企業のニーズを把握することで、需要に即した効率的な整備が図れること」などを踏まえ、令和8年度に前倒しすることを検討してまいります。
 立地企業の振興については、引き続き、企業の円滑な操業をサポートするため、意見交換や訪問活動などを積極的に行うとともに、企業と共に発展するまちづくりを進められるよう、連携を図ってまいります。
 多文化共生の推進については、近年、市内に居住する外国人が増加していることから、外国人からの相談窓口を新たに設置するなど、外国人が地域社会の中で安心して暮らせるよう取り組んでまいります。

 第6は、『暮らしやすく便利な都市基盤があるまち』の推進であります。
 新千歳空港については、地域経済の活性化に繋げるため、北海道エアポートをはじめ、関係機関と連携して、空港機能等の高質化や航空路線の維持・拡充などに取り組むとともに、24時間運用に係る深夜・早朝便の運航については、引き続き、市民の理解を得ながら、地域住民の生活環境の保全に努め、新千歳空港の国際拠点空港化に取り組んでまいります。
 中心市街地の活性化については、引き続き、千歳市民夏まつりの開催を支援し、中心市街地の賑わいづくりに努めるとともに、調和のとれた魅力的なまちの中心部の形成に向け、目指す方向性や実現に向けた誘導策などを示す「千歳市まちなか再構築プロジェクト」を進めてまいります。
 住環境の充実については、子育て世帯をはじめとする若年世帯が、新築又は中古の物件を取得する際に補助金を支給し、若年世帯等の本市への定着と既存住宅の流通を促進してまいります。
 また、市営住宅については、エレベーターがなく入居率の低い上層階等の住戸を活用し、市内高等教育機関の学生に貸し出すことで、学生の居住支援と地域コミュニティの活性化を目指します。
 さらに、旧真々地保育所、教職員住宅及び根志越地区の市有地を売却し、新たな宅地を供給するための準備を進めてまいります。
 公共交通については、市内で路線バスを運行している事業者や関係機関と連携し、夜間帯におけるバスの増便や日本航空大学校への路線延伸を行うとともに、市内と美々地区及び新千歳空港を接続する路線を新設し、より利便性の高い公共交通網の確保に努めてまいります。
 また、高齢化等によるバス運転手不足を解消するため、今後も自動運転バスの実証実験を継続し、さらに市内路線バス事業者に就職する運転手に対し補助金を支給することで、市内バス路線及び運行便数の維持・確保に取り組んでまいります。
 公園については、引き続き、老朽化した施設の修繕や更新を積極的に進めるとともに、インクルーシブ遊具の整備や、公園の魅力向上に向けた、事業者との連携による利活用の推進など、より使いやすく、行きたくなる公園づくりを進めてまいります。
 また、令和8年度を始期とする「千歳市第2期みどりの基本計画」では、本市の有する多彩なみどりの保全・継承に加え、新たに「生物多様性の確保」や「都市公園等の魅力向上」、「多様なニーズに配慮した都市公園等の利用促進」を取り入れるなど、引き続き、緑地の保全や緑化の推進を図りながら、魅力あるまちとなるよう、取り組んでまいります。
 千歳川流域の治水対策については、特定都市河川浸水被害対策法に基づく「千歳川流域水害対策計画」により、国において、堤防整備や河道掘削などの河川整備の加速化が図られており、本市においても、開発行為等に伴う雨水の流出抑制や流域全体でのソフト施策などを着実に推進することで、千歳川流域における水害への安全性の向上に努めてまいります。
 また、昨年8月に「千歳市かわまちづくり計画」が国土交通省の「かわまちづくり支援制度」に登録され、令和8年度からの5年間において、国と連携しながら、河川管理用通路のアンダーパス化や親水空間の創出などの環境整備を重点的に行い、まちのシンボルである千歳川の利活用を推進することで、市民をはじめ観光客などが訪れたくなるまちとなるよう、取組を進めてまいります。
 上下水道については、「水道事業経営計画」及び「下水道事業経営計画」に掲げる経営の基本方針に基づき、重要度・優先度を踏まえた施設の計画的な更新のほか、重要給水施設である指定避難所等への配水管路の耐震化や汚水管の更生事業を行い、災害に強い施設整備を進めるとともに、浄水場の能力確保のため、ろ過設備を増設してまいります。
 また、ラピダス社の量産体制における排水処理に対応するため、ポンプ場及び下水道管の整備や、処理場における処理能力の増強に引き続き取り組むとともに、半導体工場の立地を契機としたまちの発展に伴い、水需要の増加が想定されることから、水源確保に向けた検討を進めてまいります。

 第7は、『多彩な市民とオール千歳で挑戦するまち』の推進であります。
 町内会活動については、活力あるまちづくりを推進する上で大変重要な役割を担っておりますが、近年、役員の担い手不足や加入率の低下などにより、様々な課題が顕在化していることから、町内会など地域コミュニティの課題解決と魅力あるまちづくりに向け、町内会活動支援金や集団資源回収奨励金の拡充のほか、新設する備品購入等に係る助成制度などの取組をまとめた「町内会活性化ビジョン」を展開してまいります。
 あわせて、町内会やコミュニティ活動を支援する体制を強化し、千歳市町内会連合会と連携を図りながら、地域活動の活性化に向けて取り組んでまいります。
 また、新たな地域コミュニティの拠点となる「(仮称)大和地区コミュニティセンター」について、令和9年度中の供用開始に向けて、建設工事に着手してまいります。
 DXの推進については、「千歳市DX推進計画」に基づき、証明書の発行申請や各種届出などマイナンバーカードを活用した行政手続きのオンライン化を実現する「市公式アプリ」の導入や、現在導入を進めている、都市計画、防災など、幅広い分野の行政情報をインターネットで公開するGISシステム「ちとせまるごとマップ」を活用したオープンデータの推進などにより、「いつでも」「どこでも」市役所にアクセス出来る環境を構築し、市民等がデジタル化による利便性の向上を実感できるよう、引き続き、様々な分野において、質の高い行政サービスの提供や業務の効率化を進めてまいります。
 情報発信については、市民生活やまちづくりに関する情報を、広報ちとせやホームページ、SNS、プレスリリースなどを積極的に活用してまいります。
 また、市公式ホームページについては、3月中にデザインを一新し、新たにAI検索機能や「やさしい日本語」機能を導入するほか、市の公式動画を集めた「千歳市インターネットチャンネル ソラタヨ」を開設し、利用者の利便性向上と情報発信力の強化を図ります。

 健全な財政基盤の整備については、令和8年度からの5年間を「成長加速期間」とする第2期財政標準化計画の見直しを図ったところであり、将来にわたり行政サービスを安定的に提供するとともに、本市の抱える課題に対し果敢に取り組めるよう、より強固で持続可能な財政運営の確立を目指します。

新年度の予算

 次に、新年度の予算について申し上げます。

 令和8年度当初予算の編成に当たっては、「第7期総合計画」及び「第2期財政標準化計画」を着実に推進するとともに、次世代半導体製造拠点の整備を契機とした産業集積に伴う、今後想定するまちの変化への対応が必要となっております。
 直面する課題への対応と、魅力あるまちづくりに向けた施策を積極的に進めるため、更に今年は、空港開港100年という大きな節目の年となることから、
 「Ⅰ 定住未来戦略パッケージ」
 「Ⅱ 2026ちとせ・空港開港 100年記念事業」
 「Ⅲ 喫緊の課題のうち、特に重点的に取り組む事業」
の大きく3つの項目を重点事業として取りまとめたものであります。
 特に、「子育てするなら、千歳市」のキャッチフレーズのもと、妊娠・出産・育児まで切れ目のない支援の更なる充実とともに、「子育て支援」、「教育」、「福祉」の充実は、市民の皆さまがこのまちで安心安全に暮らせる基盤として、公約の一丁目一番地に据え、高齢社会への対応とともに、将来を担う子どもたちが明日に希望を持てるまちを目指し、様々な取組を進めてきているところであります。
 今後も引き続き、こうした取組をより一層進めるほか、「環境」、「防災」、「農業」、「観光」、「スポーツ」、「道路などのインフラ整備」など、幅広い分野において施策の充実を図り、本市を取り巻く社会情勢の変化を的確に捉え、本市の更なる成長・発展に向け、令和8年度当初予算を『「空港開港100年」千歳のさらなる百(飛躍)予算』と名付け、編成したところであります。
 この結果、一般会計の予算総額では、628億652万6千円、前年度予算と比べ、32億8,736万3千円、5.5パーセントの増としたところであります。
 また、一般会計に7特別会計を含めた8会計の総額では、801億4,087万2千円となり、公営企業会計を加えた総体では、1,011億7,641万5千円の規模で編成したところであります。
 なお、予算の細部については、別に「令和8年度千歳市各会計予算大綱」の中でご説明申し上げます。

むすび

 以上、市政に臨むにあたっての「私の所信」について申し上げました。

 令和8年は、千歳市が引き続き国内外から注目されるまちとして、次の100年を見据えた未来への一歩となるよう、まちづくりを進めていく所存であります。
 「空港」や「自衛隊」をはじめとするまちの貴重な財産と、次世代半導体関連産業の拠点化という新たな強みを最大限に活かしながら、様々な期待をまちの活力に変え、更なる発展を目指し、市民の皆さま、事業者の皆さまと連携し、これからも現場重視の姿勢を変えることなく、全力で市政運営に取り組んでまいります。

 

 引き続き、市議会議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

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