エゾシカの市街地出没
山林に生息するエゾシカのエサが不足すると、エゾシカがエサを求めて市街地に出没することがあります。エゾシカは本来おとなしい動物ですが、脅かしたり急に近づいたりすると突然走り出すことがあり、人身事故につながる恐れがあるため危険です。
エゾシカなどの野生動物は「鳥獣保護法」により保護の対象になっており、市街地においては銃器や罠を原則使用できないため、市街地に出没するエゾシカの捕獲や駆除はできません。庭木の食害などの被害がある場合には、庭木をシートで保護するなど自衛による対策が必要となります。
エゾシカによる庭の食害対策について
山林の雪が残る春先はエサが少ないことから、エゾシカによる食害が多く見受けられます。大切に育てた植物を守るためには、エゾシカに「エサがある」「住みやすい環境」と認識されないような環境づくりが重要となります。
このページでは、食害対策についてご紹介いたします。
エゾシカは臆病で警戒心が強いですが、危険がないとわかると大胆に庭に侵入します。
作物を囲い、「エサがある」「住みやすい環境」と認識されないことが重要です。
・庭木・生垣の場合
支柱を立て、ネットまたはブルーシートで巻き、4か所程度をシュロ縄で縛ります。(冬囲いのイメージ)
物理的にエゾシカに食べられないようにします。
背の高い木の場合は、下から1.5~2メートル程度(シカの届かない場所まで)を囲います
木の皮はぎ対策としては、ビニールテープを幹に巻き付けます
・背の高い植物
支柱を立て、ネットやシート(ごみ袋や肥料袋でも可)で覆います。(可能であれば上からネットを被せる)
隙間があり「食べ物がある」と認識してしまうと下から入り込むことがあるので、積雪や風で倒れていないか定期的に確認します。
※風よけ・虫よけ・寒さ対策にもなります。
・背の低い植物
ひとつひとつペットボトルを被せるか、シートで覆ってペグを打ち固定します。
エサがある場所と認識されないことが重要
チューリップの球根はエゾシカに狙われやすいため、近くに匂いの強いハーブや刺激臭のあるトウガラシ、シソ等の作物を植えることも食害対策になります。
エゾシカ
視覚:人間と大差なし。三原色が見えないためモノクロ
聴覚:人間と大差なし。
味覚:植物は、ほぼなんでも食べる
嗅覚:発達しており、においで危険を察知
2メートルの高さを飛べる
警戒心は強いが、慣れると大胆になる
蹄はあまり丈夫でなく、蹄を傷つけるような足場の悪い場所を嫌う
栄養状態が良ければ生後1年目から毎年5~7月に仔を1頭生む