過日、千歳市学力向上検討委員会の昇 洋一委員長(北栄小学校長)から本市教育長に「令和6年度千歳市学力向上検討委員会報告書」が提出され、報告がなされました。
1 報告の概要
令和6年度の千歳市学力向上検討委員会では、北栄小学校、向陽台小学校、向陽台中学校の3校をモデル校に指定し、「探究型・対話型授業への転換」を軸に、「読解力・記述力の向上」「学校改善プランの実行」「家庭学習の習慣化」などの重点課題に取り組んだ。
本報告書が今後の教育実践に活かされ、千歳市の児童生徒の確かな学力の育成に寄与することを願い、提出する。
(1)提言の内容について
千歳市学力向上検討委員会では、学習指導要領において示された資質・能力の三つの柱である「知識及び技能」、「思考力、判断力、表現力等」、「学びに向かう力、人間性等」を、確かな学力の三つの要素ととらえ、その学力を確実に身に付けさせることを目標とし、その達成状況を全国学力・学習状況調査により検証する、としている。
委員会では、学力向上に向けて「学校」「家庭」「教育委員会」それぞれに以下のような11の提言を行い、取り組みの推進を図った。
学校への提言(5点)
1 読解力・記述力の向上
2 学校改善プランの確実な実行
3 ハイパーQU検査を活用した学級経営の充実
4 ICT機器の効果的な活用
5 習熟度別少人数指導の充実
家庭への提言(2点)
6 「千歳市家庭生活宣言」運動の普及
7 家庭学習の習慣づくり
教育委員会への提言(4点)
8 ICT環境の整備と活用
9 習熟度別少人数指導への支援
10 諸検査結果の情報提供
11 家庭への支援
(2)提言に対する学校の取組状況の調査について
全国学力・学習状況調査、ハイパーQU検査、標準学力検査(NRT)等の結果を用いて、提言の妥当性を検証する。
(3)令和6年度のモデル校の取組
本年度指定を受けたモデル校3校は、学校改善プランに本検討委員会の提言を位置づけ、実態を踏まえた取組を展開してきた。令和6年度の全国学力・学習状況調査結果とともに、各校が取り組んだ「学校改善プランの検証サイクルの確実な運用」と「学習指導の改善」について報告している。
北栄小学校 :対話型授業とICT活用、家庭学習時間の改善。
向陽台小学校:「向小アプローチ」による記述力向上、自学ノートの活用。
向陽台中学校:ICT活用と協働学習、記述問題での全国平均以上。
(4)成果と課題
・読解力・記述力は改善傾向。
・小学校での家庭学習習慣の定着。
・自己肯定感の育成が今後の課題。
・小中9年間の学力の連続性確保の必要性。
(5)今後の取組
・探究型・対話型授業の深化。
・三者(学校・家庭・教育委員会)の連携強化。
・ICTと協働的学びの一体的な充実。
・授業改善に向けた教職員研修の強化。
2 千歳市学力向上検討委員会報告書
報告書は以下の3章から成っています。
第1章 学力向上に向けて
1 学力向上の取組の経緯と千歳市学力向上検討委員会の設置
2 学力向上へのアプローチ
3 令和6年度に向けた「学校・家庭・教育委員会への提言」
4 令和6年度 学力向上検討委員会及び学校指導室による学力向上の取組
5 令和5・6年度モデル校の重点的な取組と成果
第1章 学力向上に向けて (PDF 1.47MB)
第2章 学校・家庭・教育委員会への提言の取組状況
1 学校への提言「探究型・対話型授業への転換」
(1)読解力・記述力の向上 <重点1>
(2)「学校改善プラン」の確実な実行
(3)ハイパーQU検査を活用した学年・学級経営の充実 <重点2>
(4)ICT機器の効果的な活用
(5)習熟度別少人数指導の充実
2 家庭への提言
(6)「千歳市家庭生活宣言」運動の普及
(7)家庭学習の習慣づくり <重点3>
3 教育委員会への提言
(8)ICT環境の整備と活用
(9)習熟度別少人数指導への支援
(10)諸検査結果の情報提供
(11)家庭への支援
第2章 学校・家庭・教育委員会への提言の取組状況 (PDF 1.86MB)
第3章 今後の取組
1 小中9年間の連続的な積み上げ
2 学校・家庭・教育委員会の連携協力
3 学校・家庭・教育委員会への提言
資 料
・過年度の千歳市学力向上検討委員会
・令和6年度千歳市学力向上検討委員会 委員名簿