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令和2年12月市長行政報告

 令和2年第3回定例市議会以降における諸般の行政をご報告申し上げます。

 

(1 新型コロナウイルス感染症に関する対応について)
 北海道における新型コロナウイルス感染症の感染状況は、10月以降、急激な拡大傾向にあり、市内でも、複数の集団感染が確認されております。
 北海道は、10月28日に警戒ステージをステージ2に引き上げましたが、11月以降、北海道全域で感染が拡大したことから、11月7日にステージ3へ引き上げ、17日には集中対策期間として、感染リスクを回避する行動や「新北海道スタイル」の徹底などを強く呼びかけたところであります。
 新型コロナウイルス感染症の市内の感染状況につきましては、北海道の公表によりますと、9月までに114人、10月に21人、11月は29日現在、78人の感染が確認されており、合計では213人となっております。
 また、11月5日には、本市職員1人の感染を確認しており、市としましては、より一層の感染防止対策に努めるとともに、引き続き、職員はもとより、市民及び市内事業者等に対し、感染防止対策の徹底を働きかけてまいります。

 PCR検査センターにつきましては、7月2日の開設以降、週2日の開設を続ける中、感染状況に応じて臨時的な開設も行ってまいりましたが、10月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大している状況に対応するため、11月25日から、千歳医師会をはじめとした関係機関の協力のもと、当面、週3日の開設に拡充したところであり、今後も市民の安全・安心の確保に努めてまいります。

 市立千歳市民病院では、抗原定量検査やPCR検査機器の導入により、迅速な検査実施体制を確保し、発熱等の症状があり、感染症の疑いのある入院患者のほか、救急搬送で入院を必要とする発熱等患者などの受入に対応してきました。
 11月16日からは、今後想定されるインフルエンザの流行に向け、感冒や発熱など、新型コロナウイルス感染症との区別のつかない患者の来院に備えるため、一般患者と発熱患者が混在しないよう、病院敷地内に、発熱患者用の仮設の診察室と待合室を設置し、運用を開始しております。
 また、11月中旬以降、石狩管内における陽性患者の増加により、札幌市内の医療機関の病床がひっ迫したことから、北海道から市民病院へ陽性患者の受入について要請があり、12月1日から受入を開始することとし、現在準備を進めているところであります。

 10月30日、コロナ禍における地域活動を支援するため、「新北海道スタイルに基づく千歳市地域活動ガイドライン」を策定し、市内の146町内会に配布しました。
 このガイドラインでは、新型コロナウイルス感染症の感染予防をしながら安心して地域活動に取り組むための基本的な考え方や取組事例、対策チェックリストなどを示しており、今後、町内会等地域活動の一助となることを期待しております。

 市内経済の回復に関する対策としまして、市では、11月16日から、市内の全世帯を対象に、プレミアム率50パーセントのちとせスーパープレミアム付商品券の販売と利用を開始したところであります。今後は、市民への情報提供等を通じ、市内の店舗での利用拡大に積極的に取り組んでまいります。

 新型コロナウイルス感染症に関する対策につきましては、今後の感染状況を注視しながら、感染拡大防止対策と経済対策の両輪の取組について、緊張感をもって進めてまいります。

 

(2 市功労者のご逝去について)
 このたび、千歳市功労者、近藤 一夫(こんどう かずお)様が9月24日に、丸山 俊子(まるやま としこ)様が10月6日に、花野 孟雄(はなの たけお)様が11月24日にご逝去されました。
 近藤 一夫様は、千歳市農業委員会委員として、千歳市農地銀行の設立や新規就農者の確保・育成などに尽力され、地域農業の振興に貢献されました。
 丸山 俊子様は、保護司として、犯罪や非行をした人達の社会復帰に向けた更生保護に尽力され、市民生活の安定と社会福祉の増進に貢献されました。
 花野 孟雄様は、千歳市町内会連絡協議会理事として、町内会活動の指導的な役割を担い、地域福祉の向上に尽力され、社会福祉の増進に貢献されました。
 ご逝去されましたお三方の長年にわたるご努力とそのご功績は誠に大きなものがあり、心からご冥福をお祈り申し上げます。

 

(3 叙勲・褒章及び功労表彰について)
 本年秋の叙勲におきまして、石川 正志(いしかわ まさし)様が防衛業務功労により瑞宝単光章を受章されました。
 ここにそのご功績と栄誉をたたえ、深く敬意を表するとともに心からお喜び申し上げます。
 また、市政の振興に多大なご功績をいただいた方々を顕彰するため、例年功労者の表彰を行っておりますが、今年度につきましては、社会福祉功労として斎藤 政枝(さいとう まさえ)様、五十嵐 正雄(いがらし まさお)様に、産業功労として松坂 敏之(まつざか としゆき)様に、消防功労として橋本 泰二(はしもと やすじ)様にそれぞれ決定し、11月4日に功労表彰を贈呈しました。
 ここに受章されました皆さまの長年にわたるご努力とご労苦に対し、心から敬意と感謝の意を表するところであります。

 

(4 千歳市技能功労表彰について)
 千歳市技能功労表彰につきましては、技能功労賞を、配管工の木村 聡史(きむら さとし)様、とび工の加來 益章(かく やすあき)様、伊藤 大輔(いとう だいすけ)様の3人に決定し、11月4日に贈呈しました。
 本市の産業発展のため、長年にわたり尽力されましたご功績に対し、深く感謝の意を表するところであります。

 

(5 千歳市スポーツ表彰について)
 千歳市スポーツ表彰につきましては、スポーツ賞を、軟式野球の普及・発展に貢献されております山本 芳郎(やまもと よしお)様、バドミントン競技の普及・発展に貢献されております澤田 好広(さわだ よしひろ)様に決定し、11月4日に贈呈しました。
 本市のスポーツ振興のため、長年にわたり尽力されましたご功績に対し、心から敬意を表するところであります。

 

(6 千歳市民文化表彰について)
 千歳市民文化表彰につきましては、市民文化賞を、ちとせジャズダンス連盟の会長として、長年にわたり本市の文化の発展に貢献されました中島 勝己(なかじま かつみ)様と、アイヌ文化伝承保存活動の振興に尽力し、本市の文化の発展に貢献されました中村 勝信(なかむら かつのぶ)様に決定し、また、昨年11月に開催された「第87回全国書画展覧会」において、内閣総理大臣賞を受賞した長島 ひなた(ながしま ひなた)様に市民文化奨励賞を決定し、11月4日に贈呈しました。
 本市の芸術・文化の振興に顕著なご功績を収めた3人の方々に対し、心から敬意を表するところであります。

 

(7 千歳市総合計画審議会からの答申について)
 10月21日、千歳市第7期総合計画の策定に当たり設置した「千歳市総合計画審議会」から基本構想原案に対する答申がありました。
 答申では、目指す都市像として掲げた基本理念や将来都市像、人口の将来展望等はいずれも「妥当」であること、将来都市像である「人をつなぐ 世界をつなぐ 空のまち ちとせ」の実現に向け、社会経済情勢や市民意見の把握に努め、時代に即した内容になっているか適宜確認すること、などの意見をいただきました。
 審議会の思いを受けとめながら、千歳市第7期総合計画に掲げた目標の達成に向け、取組を進めてまいります。

 

(8 新千歳空港について)
 新千歳空港の利用状況については、GoToトラベル事業の効果もあり、10月の乗降客数の速報値では、国内線が前年比54.8パーセントの約97万人となるなど、国内線の航空需要は回復傾向にありますが、国際線については、引き続き乗降客数が0の状況が続いております。
 11月16日、新千歳空港ポルトムホールにおいて、令和2年度第2回「新千歳空港の運営に関する協議会」が開催され、北海道エアポート株式会社から、今年度の新千歳空港の運営状況等について、報告がありました。
 新型コロナウイルス感染症の収束は、見通しが立たない状況でありますが、北海道や本市の発展、また、地域経済の回復に向け、一日も早く新千歳空港の活況を取り戻すよう、引き続き北海道や空港運営事業者、関係団体などと連携しながら、空港機能や航空路線の維持、拡充などに取り組んでまいります。

 

(9 自衛隊の体制強化を求める活動について)
 現在、国では、陸上配備型ミサイル防衛システム「イージス・アショア」の配備計画停止に伴う、新たなミサイル防衛の在り方の検討を進めており、今年度中にも、現「防衛計画の大綱」及び「中期防衛力整備計画」の見直しが行われる可能性があることから、北海道並びに千歳市における自衛隊の体制への影響を危惧しているところであります。
 このことから、「北海道自衛隊駐屯地等連絡協議会」では、11月17日、防衛省及び道内選出国会議員に対し、自衛隊の体制強化や充足率の向上などについて要望活動を行いました。
 また、「千歳市における自衛隊の体制強化を求める期成会」では、9月23日及び11月18日、防衛省等に対し、自衛隊の体制強化や本市への新編部隊等の配置などについて要望したところであります。
 自衛隊の体制強化は、本市にとって、地域経済やまちづくりに大きな影響を及ぼす重要な課題でありますことから、今後も国の動向を注視し、効果的かつ積極的な活動を展開してまいります。

 

(10 令和2年度千歳市防災訓練について)
 10月21日、防災学習交流施設「そなえーる」において、千歳市町内会連合会と連携し、新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた「避難所開設・運営訓練」を実施し、コミュニティセンターの管理職員やコミュニティ協議会委員など、約30人が参加しました。
 また、10月31日には、支笏湖市民センターにおいて、「原子力災害時における避難者受入訓練」を、避難元となる倶知安町とともに実施し、一時滞在場所の設置及び避難住民の受付手順などを確認しました。
 今後も、継続的な訓練の実施により、市民と防災関係機関や協力機関等との相互理解を深め、「災害に強いまちづくり・ひとづくり」を進めてまいります。

 

(11 消費生活パネル展の開催について)
 10月9日から16日までの間、道の駅サーモンパーク千歳において、市と千歳消費者協会の共催により、市民の消費問題への意識向上を目的として、消費生活パネル展を開催し、1万5千人を超える来場者がありました。
 10月10日には、消費生活に関するパンフレットのほか、企業や団体から提供していただいたノベルティを、来場した約400人に渡し、消費者保護や廃棄物減量などに関する啓発活動を行いました。
 例年開催している「ちとせ消費者まつり」は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため中止としましたが、引き続き、このような取組を通じ、安心安全な消費者行政の推進に努めてまいります。

 

(12 おくやみ窓口の設置について)
 11月24日、第2庁舎1階市民課に、死亡に伴う各種手続きの案内や申請書等の記入支援を行う「おくやみ窓口」を設置しました。
 これまでは、遺族がそれぞれの窓口を訪れ、各種手続きを行っていましたが、「おくやみ窓口」の設置により、各課の職員が「おくやみ窓口」に出向いて対応するワンストップ方式による手続きが可能となり、遺族の負担軽減につながるものと考えております。
 今後は、「おくやみ窓口」を利用していただけるよう、広く市民周知を行うとともに、遺族の気持ちに寄り添った市民サービスの提供に努めてまいります。

 

(13 いいお産の日inちとせについて)
 11月3日、「第6回いいお産の日inちとせ」として、出産と育児に関する動画の配信を開始しました。
 本年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、例年の体験型イベントではなく、動画配信とし、マミーズクリニックちとせ 島田院長による「コロナ禍でもいいお産はできる」や、千歳恵庭地域助産師会による「千歳市産後ケア事業の紹介」など、コロナ禍における出産の不安を和らげる動画のほか、千歳市パパの会による「パパの絵本読み聞かせ術」や、市立認定こども園による「こどもむけ おたのしみどうが」など、13本を配信しました。
 今後も子育て世代の方々に、子を持つ幸せや子育ての楽しさを感じていただけるよう、みんなで子育てするまちとしての魅力向上に努めてまいります。

 

(14 「千歳市児童虐待ゼロ宣言」について)
 親権者等による体罰の禁止が法制化された本年を児童虐待防止のスタート年と位置付け、家庭や学校、地域等の社会全般にわたり、児童虐待問題に対する関心と理解が浸透するよう、9月25日、「千歳市児童虐待ゼロ宣言」を行いました。
 今後は、さまざまな機会を通じた宣言の普及啓発に取り組み、しつけと称した体罰や、暴力などによらない子育てを応援するまちづくりを進めてまいります。


(15 児童館・学童クラブの民間委託について)
 市が運営する児童館9か所及び学童クラブ17か所については、令和3年4月から運営の一部を専門性の高い民間事業者に委託することとしており、8月7日、千歳市児童館・学童クラブ運営業務委託プロポーザル審査委員会において、「公益財団法人さっぽろ青少年女性活動協会」を受諾候補者と決定し、10月20日付けで3年間を期間とする委託契約を締結しました。
 今後も、地域の児童・生徒が安心して過ごせる健全な居場所として、また、子育て世帯を支援する場として、児童館及び学童クラブの質の高い安定した運営を行ってまいります。

 

(16 ヤマト運輸株式会社との包括連携協定の締結について)
 10月22日、ヤマト運輸株式会社と「包括連携協定」を締結しました。
 この協定は、市と民間企業が連携・協力して、地域の一層の活性化及び市民サービスの向上を図ることを目的としており、今後、「災害時の物資の輸送及び保管」や「安全で安心な地域づくり」、「高齢者・障がい者への支援」、「市の魅力の発信」など、さまざまな分野にわたる取組を進めてまいります。

 

(17 企業誘致について)
 企業誘致活動につきましては、10月に千葉県で開催された「第7回働き方改革EXPO(エキスポ)」に初めて出展しました。
 ここでは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によりテレワーク等の導入を検討する企業に対し、空港やJRなど、交通アクセスに優れている点や、国立公園支笏湖などの美しい自然を有する本市が、サテライトオフィスの設置やワーケーションの適地であることをPRしました。
 また、11月には「メッセナゴヤ2020オンライン」に出展し、オンライン開催ならではの幅広い業種の参加企業に対し、市内工業団地の特性や優位性をPRしたほか、札幌市で開催された「2020北海道ビジネスEXPO」には、公立千歳科学技術大学と共同で出展し、産学官連携の取組や大学で行う先端技術の研究開発についてもPRしました。
 立地企業の振興につきましては、10月21日、千歳工業クラブとの意見交換会を開催し、新型コロナウイルス感染症対策や情報発信の方法をテーマに、現在市が取り組んでいる施策の説明や、それに関する意見交換を行いました。
 今後も、さまざまな機会を活用し、企業誘致活動を積極的に進めるとともに、立地企業の振興等に取り組んでまいります。

 

(18 支笏湖ブルーキャンプの開催について)
 9月26日から27日にかけて、支笏湖畔の美笛キャンプ場において、一般社団法人 国立公園支笏湖運営協議会が、支笏湖の美しさや周辺の自然環境を守り続けることを目的とし、「支笏湖ブルーキャンプ」を開催し、約400人が参加しました。
 当日のイベントでは、湖底のゴミ拾いダイビングのデモンストレーションや、アーティストによるアコースティックライブ、地元食材を使ったグルメを提供する店舗の出店などがあり、「始まりよりも終わった後がきれい」を合言葉に、参加者によるゴミ拾いが行われるなど、自然環境と調和したイベントとなりました。

 

(19 海外へのオンラインによる観光PRについて)
 11月7日と8日の2日間にわたり、台湾の台北市において開催された「日本の観光・物産博2020オンライン」に、「千歳の観光を考える会」と協力し、参加しました。
 オンラインで行われたステージプログラムには、私も参加し、北海道在住の台湾人の方とともに、国立公園支笏湖の大自然や千歳水族館、グルメや温泉など、千歳の魅力を伝えたところであります。
 参加者からは、支笏湖や市内の観光地への行き方、冬のイベント、ホテルやお勧めの飲食店など、多くの質問が寄せられ、本市の観光への期待の高まりと手ごたえを感じるイベントとなりました。
 今後、新型コロナウイルス感染症が収束した際には、海外からの観光客をお迎えできるよう、受入環境の充実に努めてまいります。

 

(20 新型コロナウイルス感染症に関するお願い)
 新型コロナウイルス感染症につきましては、先を見通すことが難しい状況にありますが、感染拡大を防止するためには、一人ひとりの行動が重要です。
 市民の皆さんにおかれましては、「新北海道スタイル」の実践など、感染リスクの回避を徹底していただき、市内における感染拡大の防止に努めていただきますようお願いします。
 また、感染された方や医療従事者に対する差別や偏見、いじめ等の人権侵害につながることのないよう、正しい情報に基づいた冷静な対応をお願いします。


 以上申し上げまして、行政報告といたします。

 

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