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令和元年度教育行政執行方針

 

はじめに 

 

 令和元年第2回定例市議会の開会にあたりまして、令和元年度の教育行政執行方針を申し上げます。
 生産年齢人口の減少、グローバル化の進展、絶え間ない技術革新等により、社会が急速に変化している中、平成から令和へと新しい時代が幕を開け、私たち一人一人が持続可能な社会の担い手として、その多様性を原動力とし、質的な豊かさを伴った個人と社会の成長につながる新たな価値を生み出していくことが期待されています。

 このような中、国が示した次期学習指導要領においては、子供たちが未来社会を切り開くための資質・能力を一層確実に育成すること、知識及び技能の習得と思考力、判断力、表現力等の育成のバランスを重視した上で、知識の理解の質を更に高め、確かな学力を育成すること、道徳教育の充実や体験活動の重視、体育・健康に関する指導の充実により、豊かな心や健やかな体を育成することを求めております。

 こうした国の動向などを踏まえ、「ふるさと千歳に感謝し ふるさと千歳を愛し ふるさと千歳の発展を祈り 千歳の未来を託す」という千歳市学校教育基本計画の基本理念のもと、子供たちが想像力を発揮し、自らの可能性を最大限に引き出し、よりよい社会と幸福な人生の創り手となる力を身に付けていくことが重要であります。

また、生涯学習の充実にあたっては、市民一人一人が学んだ成果を生かし、ひとやまちの魅力を高め、住みよい暮らしや市民主体の地域づくりにつなげるため、生涯にわたって学習や課題に取り組むことができる環境づくりを進める必要があります。

 このことから、「千歳市総合教育会議」における議論などを通じて、「千歳市教育大綱」の基本目標の実現を目指し、本市の教育、学術及び文化の振興について総合的かつ計画的に推進してまいります。

 

 教育行政の基本姿勢

 

 ここで、今後の教育行政に臨む基本姿勢について申し上げます。

 一つ目は、『未来への飛翔・すべては子どもたちのために』であります。

 千歳の未来を担う子どもたちが夢や希望を持ち、健やかに成長していくことが、千歳のまちづくりの原動力となります。
 このため、「千歳市学校教育基本計画」に基づき、「知・徳・体」の「生きる力」を伸ばすための教育を推進し、子どもたちの知的な探求心、変化に対応する力、主体的に行動する態度を育ててまいります。

 二つ目は、『学びの意欲と豊かな心を育む文化のまち』であります。
 市民の自由で主体的な学習活動は、自らを高め、心を豊かにするとともに、まちの魅力を高め、住みよい暮らしや市民主体の地域づくりの原動力となります。
 このため、「千歳市生涯学習基本計画」に基づき、地域の教育資源などを生かし、活力ある地域社会の実現に向けた仕組みづくりを推進するとともに、学習や文化芸術活動を通じて、「人づくり・地域づくり・まちづくり」につながる生涯学習社会を構築してまいります。

 

 教育重点施策

 

 次に、令和元年度の教育重点施策について申し上げます。
 第1に、『確かな学力の向上』であります。

 社会構造が大きく、急速に変化する中、これからの時代を生きる子供たちに求められる資質・能力の柱となる基礎的・基本的な知識及び技能を習得し、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力等を育むとともに、主体的に学習に取り組む態度を養い、個性を生かし多様な人々との協働を促す教育の充実に努めることが重要であります。
 各学校においては、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向け、学習の質を一層高める授業改善の取組を活性化していくとともに、引き続き、学習支援員やICT機器の効果的な活用を図るなど、確かな学力の定着に向けた取組を進めます。
 第2に、『教育環境の整備』であります。

 学校施設は、子どもたちの学習・生活の場であることから、安全・安心な教育環境を確保するため、計画的に施設の改修などを進めます。
 北陽小学校については、過大規模校の状態を解消し、教育環境の改善を図るため、令和4年4月の分離新設校開校に向けた取組を進めます。

 第3に、『外国語教育の充実』であります。

 外国人観光客の増加や外国人労働者の受け入れ拡大など、外国人との交流の機会はますます増えることが予想され、外国語を使ったコミュニケーション能力の養成は、より一層重要度を増しています。
 新学習指導要領における外国語教育の拡充を踏まえ、教員の指導力向上を目的とした校内研修の実施や、外国人英語指導助手と連携した指導方法の工夫・改善などにより、外国語教育の充実を図ります。

 第4に、『いじめ・不登校の対策』であります。

 いじめ問題への対応は、「千歳市いじめ防止基本方針」に基づき、「いじめは人間として絶対に許されない」という確固たる認識と毅然とした態度で取り組むとともに、学校・家庭・地域・関係機関が連携し、いじめ根絶に向けた取組を進めます。
 また、不登校問題については、個々の児童生徒の実態を学校内で情報共有し、共通理解を図るなど組織的に対応するとともに、家庭や関係機関と連携し、不登校児童生徒の学校復帰に向けた取組を推進します。
 第5に、『生涯学習の推進』であります。

 市民ニーズに応じた学習機会の充実をはじめ、文化の振興、文化財の保護と活用、次代を担う青少年の健全育成などに取り組むほか、活力ある地域社会の実現のため、地域の教育資源などを生かしたまちづくり・人づくりにつながる市民活動を支援します。

 

  主な施策  <学校教育の推進>  

 

 次に、「千歳市学校教育基本計画」の基本理念を実現するための3つの基本目標について、主な施策を申し上げます。

 第1は、『ふるさと千歳への感謝と希望を育てる』であります。

 学年・学級経営については、校内生活の決まりの大切さを子供たちが共有し、互いに支えあい高めあう親和的な学級づくりを促進します。

 教育相談の体制については、不登校やいじめなど、生徒指導上の課題に対応するため、スクールカウンセラーや心の教室相談員などを配置し、きめ細かな対応を図るとともに、学校・スクールソーシャルワーカー・スクールカウンセラー等の連携による組織的な相談体制の充実を図り、学校生活に不安を抱える児童生徒及び保護者への支援に取り組みます。

 いじめ問題については、児童生徒一人一人が、元気で明るく学び、健やかに成長していくことができるよう、学校や「いじめ問題等対策連絡協議会」と連携するとともに、年4回実施しているいじめアンケート調査等を活用し、学校全体でいじめの実態把握や防止等のための取組を推進するとともに、いじめの未然防止や早期発見、認知後の早期対応に取り組みます。

 不登校対策については、教職員とスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーが情報を共有し、学校・家庭・関係機関との連携を図るとともに、相談・支援体制の充実により、子どもたちの実態や不登校の要因を的確に捉え、不登校の未然防止と早期解消に努めるほか、適応指導教室「おあしす」での集団生活における適応能力の向上を図るなど、不登校児童生徒の一日も早い学校復帰に取り組みます。

 学校施設については、安全・安心な教育環境を確保するため、校舎の外壁や屋根の改修、児童生徒用トイレの洋式化などを計画的に実施するとともに、本年3月に策定した北陽小学校分離新設校建設基本構想を基に、分離新設校の建設に向けて、基本設計、実施設計、地質調査及び外構実施設計に着手します。

 防災・安全教育については、子どもたちを自然災害や交通事故、犯罪などの危険から守り、自ら危険を回避する力を育てるため、災害発生を想定した避難訓練や保護者への引渡し訓練などを実施します。

 就学支援の充実については、経済的な理由によって就学が困難な児童生徒の保護者に対し、引き続き新入学児童生徒学用品費の早期支給を行うほか、修学への意欲・能力がある学生生徒の教育の機会均等を確保するため、給付型奨学金の交付人数を拡大します。

 家庭の教育力の向上については、本市の子どもたちの家庭学習の時間が少ないことや、インターネットを使用する時間が長いなどの実態を踏まえ、千歳市PTA連合会と連携し、各単位PTAへの普及啓発を行うなど、規則正しい生活習慣や学習習慣の定着に取り組みます。

 地域の教育力の向上については、学校の教育目標や方針、学校が持つ課題などを家庭や地域に発信するほか、学校行事などでの交流を通じて、学校と地域が相互に理解を深め、連携して子どもたちの教育を進める体制の充実を図るとともに、コミュニティ・スクールの推進については、先行して調査研究を実施した3校の実践をもとに、本年度は新たに11の小中学校においてコミュニティ・スクールを導入し、引き続き、全小中学校への導入に向けた取組を進めます。

 子どもたちの安全・安心については、児童生徒を犯罪や事故から守り、登下校等の安全を確保するため、「千歳っ子見守り隊」の取組を推進するとともに、児童生徒の緊急避難場所となる「子ども110番の家」の拡充の取組を継続するなど、子どもたちの安全確保に努めます。
 第2は、『国際都市千歳にふさわしいグローバルな感覚を育てる』であります。

 開かれた学校づくりについては、ホームページ、教育委員会だより「からふる」などを通じて、各学校の様子や行事を積極的に発信するとともに、保護者や地域の意見を生かした学校運営を推進します。

 教員の資質・能力の向上については、学校指導訪問を通じた授業改善の指導・助言と指導力の向上に資する各種研修の開催を継続します。また、教員が心身の健康を維持しながら、教育活動に意欲的に取り組むことにより、教育の質を向上させ、子どもたちが地域と一体となって心身ともに健やかに成長できる環境づくりを目指し「学校における働き方改革」に取り組みます。

 学校間の連携については、義務教育9年間を見通した系統的な教育活動や小中学校の円滑な接続を図るため、「千歳市小中連携・一貫教育推進基本方針」に基づきモデル校区の指定を拡充し、本年度は4つの中学校区の小中学校10校において調査研究に取り組みます。

 ICT教育については、教員のICT機器活用能力の向上を図るため、各学校における校内研修のほか、千歳市教育振興会と連携し、長期休業期間を利用した研修を実施します。

 環境教育については、千歳川や支笏湖などの身近な自然環境を学ぶとともに、節電やごみの分別、リサイクル活動など、自然や資源を守る教育を推進します。

 外国語教育については、新学習指導要領の本格実施に向けて実施してきた小学校外国語活動巡回指導教員研修事業の成果や千歳市外国語活動推進委員会が作成した小学校第1、2学年の外国語指導計画及び指導資料を活用するなど、各校で積極的に校内研修を実施し、教員の指導力向上に取り組みます。

 国際理解教育については、外国の文化に触れあう機会を充実するとともに、姉妹都市アンカレジ市サンドレイク小学校、ミアーズ中学校との相互交流を通じて、国際社会において主体的に行動できる人材を育成するための取組を支援します。

 第3は、『知的な探究心を持ち積極的に行動する力を育てる』であります。

 確かな学力については、習熟度別少人数指導の一層の取組を進めるため、引き続き学習支援員の効果的な活用を図るほか、ICT機器の活用や千歳市学力向上検討委員会による提言を踏まえた授業改善の取組の徹底と検証など、学習指導の充実を図ります。

 道徳教育については、平成30年度の小学校に続き、中学校においても本年度から「特別の教科 道徳」を実施しており、教員のさらなる授業力向上に取り組むとともに、参観日における授業公開や人権教室の開催など、家庭や地域と連携した道徳教育を推進します。

 読書活動については、子どもたちの読書活動の充実を図るため、「ちとせっ子読書プラン」を推進するほか、全小中学校に配置している学校司書を活用し、読書相談や調べ学習でのアドバイスなど、学校図書館の充実を図ります。

 体験的な活動については、「千歳アクティブスクール事業」等の取組により、地域の人材による講話や空港などの施設を活用した多様な体験活動を行うとともに、職場体験や就業体験などのキャリア教育などを実施します。

 体力・運動能力については、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果において、児童生徒の体力・運動能力の向上が見られているところであり、本年度は、これまでの実践の成果を踏まえ、新体力テストの実施方法改善に向けた実践協力校の取組と併せて、年間を通した体育授業の改善や運動習慣の定着に向けた取組を進めます。

 学校給食については、安全・安心で、よりおいしい給食を提供するため、新しい献立の追加や味付けを工夫するほか、適温で牛乳を提供するための保冷庫の整備を進めるなど、学校給食の改善に努めます。

 新学校給食センターの整備については、これまでに整理した施設の整備方針や整備手法などの方向性を踏まえ、基本構想の策定に取り組みます。

 健康教育については、児童生徒の健康の保持増進を図り、健康に関する資質や能力を育成するため、栄養教諭による食育指導や、外部講師による薬物乱用防止教室、小学校における「フッ化物洗口」などの取組を実施します。

 特別支援教育については、支援の必要な児童生徒に対する教育支援体制の充実のため、特別支援教育支援員や児童生徒ヘルパー、医療的ケアを行う学校看護師の配置など、教育環境の整備と教員の負担軽減を図ります。

 

  主な施策  <社会教育の推進>  

 

 次に「千歳市生涯学習基本計画」の基本目標を実現するための6つの推進方向について、主な施策を申し上げます。

 第1は、『いつでも、どこでも、だれもが学びあえる仕組みづくりの推進』であります。

 市民の自主的な学習活動や交流活動の支援については、「千歳学出前講座」や「生涯学習フォーラム」を実施するなど、市民と市民の学びあいによる学習活動や交流活動の充実に努めます。

 生涯学習活動の普及啓発については、市民活動団体が集い、市民と交流する場として、生涯学習まちづくりフェスティバル「ふるさとポケット」を開催します。

まちづくり活動を行うセンター機能については、市民活動交流センター「ミナクール」において、市民活動の情報提供や相談機能の充実を図り、市民の自主的な活動と交流を支援します。

 まちづくりを行う人材や団体の育成については、「みんなで、ひと・まちづくり委員会」による千歳の魅力づくりに関わるリーダー養成事業を実施するなど、まちづくりの担い手の育成に努めます。

 地域の力による子どもたちの活動支援については、「学校支援地域本部事業」を市内小中学校全校で実施し、地域住民の知識や経験を生かした教育活動の充実に努めます。

 第2は、『社会の変化や今日的課題などに対応した、様々な学習機会の充実』であります。

 市民ニーズに応じた学習機会については、社会的課題に対応した「市民教養セミナー」を実施します。

 高齢者の学習機会については、「千歳高星大学」や「千歳高星大学大学院」において、生きがいのある人生の創造と地域社会への貢献に向けた学習機会を提供するとともに、趣味や教養を高める「若返り学園」を実施します。

 家庭教育に関する学習機会については、子育てに必要な知識を学ぶ「ママさん教室」や「男性の子育て講座」を実施するほか、幅広く市民が家庭教育について考える機会として「家庭教育セミナー」を開催します。

 第3は、『市民ニーズに対応し、安全で快適に利用ができる社会教育施設の充実』であります。

 社会教育施設の機能の充実と計画的な改修・更新については、北ガス文化ホールの大ホールホワイエ内エレベーターの更新などを実施するほか、千歳公民館分館の外壁・屋根の改修などを実施します。

 第4は、『多様な文化鑑賞機会の充実と文化活動の支援』であります。
 文化鑑賞機会の充実については、子どもから大人まであらゆる世代の市民が身近に芸術文化に触れる機会を提供するため、北ガス文化ホールにおける音楽・演劇などの公演や、市民ギャラリーにおける絵画・写真等の作品展など、市民ニーズを反映した魅力ある事業を実施します。

 読書環境の充実については、市立図書館の図書資料の充実に努めるとともに、できるだけ早い時期からの読書習慣の定着を図るため、新たに絵本を介して親と子がふれあい、本に親しむきっかけづくりを提供するブックスタート事業を実施します。

 文化関係団体等の育成と活動の支援については、「生涯学習情報メールマガジン」やホームページで各団体の活動状況を紹介するとともに、活動成果の発表機会の充実に向けた支援や、文化の向上と振興に貢献された方に対する表彰を実施します。

 第5は、『文化財の保護と継承』であります。

 文化財の保護・保存・伝承については、郷土の歴史を伝える貴重な遺跡の保護に努めるとともに、市指定無形民俗文化財である「泉郷獅子舞」や「アイヌの伝統的芸能と工芸技術」の保存・伝承を支援します。

 国指定史跡「キウス周堤墓群」については、保存活用計画を策定するとともに、縄文遺跡群世界遺産登録推進本部と連携し、世界文化遺産登録に向けた取組を進めます。

埋蔵文化財の普及啓発については、「縄文遺跡群」をテーマとする企画展や講演会を開催するほか、体験学習会を実施します。

 第6は、『思いやりの心とチャレンジ精神を育む青少年の健全育成活動の推進』であります。

 青少年の健全育成活動の推進については、公益財団法人千歳青少年教育財団との連携により、各種教育事業を実施するなど、青少年が地域の中で健やかに育つ環境づくりに努めます。

 自然体験等の活動の充実については、英語に対する興味関心を高めることを目的とした「イングリッシュキャンプ」や、体験を通して科学などへの理解を深める「チャレンジ教室」を開催します。

 

むすび

 

 以上、令和元年度の教育行政執行にあたっての方針と重点施策及び主な施策について申し上げました。

 今後も、子どもたちが生き生きと学び成長し、市民一人一人が生涯にわたり主体的に学び続け、その成果を地域で生かすことができるよう、学校や保護者をはじめ、地域、関係機関・団体などと連携を図りながら、様々な教育課題にスピード感と緊張感を持って精力的に取り組み、市民の期待と信頼に応えられる教育行政を推進してまいります。

 市民並びに議員各位のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

 

 

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