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平成30年9月教育行政報告

 平成30年第2回定例市議会以降における諸般の教育行政をご報告申し上げます。

 

(1 はじめに)
 9月4日夜からの台風21号による影響につきましては、市内小中学校の敷地内で倒木が多数ありましたが、学校施設と社会教育施設への大きな被害はありませんでした。
 このことから、5日は停電等により支笏湖小学校、東小学校、東千歳中学校は臨時休校としましたが、その他の小中学校は予定どおり授業を行い、社会教育施設についても通常どおり開館しました。
 また、9月6日3時8分に発生した「平成30年北海道胆振東部地震」では、発災直後から職員及び小中学校の教職員、社会教育施設の指定管理者等による安全確認を行った結果、学校施設と社会教育施設に大きな被害はありませんでしたが、停電が市内全域に及んでいたこと、児童生徒の登下校の安全確保が困難であったことなどから、小中学校は6日及び7日を臨時休校とし、その後電力が復旧し、学校施設と通学路の安全点検なども完了したことから9月10日から授業を再開しました。
 社会教育施設についても安全点検が完了した施設から、順次開館しております。

 7月19日に開催された文化庁文化審議会世界文化遺産部会において、「国指定史跡キウス周提墓群」を含む17の構成資産からなる「北海道・北東北の縄文遺跡群」が、平成30年度の世界文化遺産の国内推薦候補として選定されました。
 国においては、今後、「北海道・北東北の縄文遺跡群」と世界自然遺産登録を目指す「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」のいずれかを国内候補に選定し、来年2月1日までに国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦書を提出することとしており、引き続き4道県で組織する縄文遺跡群世界遺産登録推進本部や関係自治体と連携し、推薦実現に向けた取組を進めてまいります。

 7月31日に、平成30年度全国学力・学習状況調査における道内公立小中学校の結果が、北海道教育委員会から公表されました。
 今年度の調査は、国語、算数・数学に、3年に1度実施する理科を加えて行われました。
 北海道の状況は、全国の平均正答率との差が中学校国語Aと理科で上回り、中学校国語Bで全国と同様になるとともに、他の教科では全国平均に達していないものの、小学校国語A、中学校数学Bで差が縮まったほか、小学校、中学校ともに正答数の少ない児童生徒の割合が減少するなど、改善の傾向が見られております。
 本市におきましては、中学校理科で全国の平均正答率を上回り、他の教科では全国平均に達していないものの、中学校の国語A、数学Bで差が縮まりました。一方で、小学校では、国語B、算数Bで全国の平均正答率との差が拡大するなど、活用力の育成が課題となっております。
 調査結果につきましては、8月末発行の教育委員会だより「からふる」に概要を掲載し、保護者に周知したほか、より詳細な結果概要を9月14日に市のホームページで公表しました。
 今後は、千歳市学力向上検討委員会を中心に結果分析を行い、具体的な改善策を検討し、児童生徒の確かな学力の向上に取り組んでまいります。

 

(2 学校教育について)
一般財団法人サークルクラブ協会及び公益社団法人日本海洋少年団連盟主催の「第46回我ら海の子展」において、東千歳中学校2年生の竹嶋真澄さんが金賞を、同じく東千歳中学校3年生の足立莉菜さん、中山芽映さんが銀賞を受賞しました。
 また、公益社団法人北海道海事広報協会主催の「第55回全道中学生海の絵画コンクール」において、東千歳中学校3年生の中山留位くんが金賞を受賞しました。

 7月15日から16日まで、函館市で開催された「第36回北海道小学生陸上競技大会」において、千歳小学校6年生の福村優大くんが小学校6年生男子100メートルの部で2位に入賞し、8月17日から18日まで、神奈川県横浜市で開催された「第34回全国小学生陸上競技交流大会」に出場しました。

 8月3日から4日まで、小樽市で開催された「第39回北海道中学校剣道大会」において、千歳中学校3年生の合田仁太郎くんが男子個人戦で2位となり、8月22日から24日まで、岡山県岡山市で開催された「第48回全国中学校剣道大会」に出場しました。

 夏休み期間中の7月24日から8月20日まで、千歳科学技術大学の学生37名の協力による「学習サポート事業」を小学校9校、中学校3校の計12校で1日2時間から3時間、延べ30日にわたり実施しました。
 各学校では、教員が作成した指導計画を踏まえ、学生ボランティアの支援により子どもたち一人一人に応じた指導が行われました。
 参加した児童生徒からは、「一人一人にわからないところを教えてもらえるので、よかった。」などの感想が聞かれ、ボランティアの学生からは、「ボランティア経験を自らのキャリア形成に生かしたい。」との声が聞かれました。

 英語でのコミュニケーション能力の育成を図る取組として、夏休み期間中、外国人英語指導助手(ALT)による「中学校外国語サポート事業」を中学校7校で各1日実施しました。
 参加した生徒からは、「英語の勉強が重要だとわかった」、「個性豊かな先生がいておもしろかった」、「楽しく英語が話せた」、「また参加したい」などの声が寄せられました。
 7月24日に、北海道教育大学札幌校教授萬谷隆一氏、広島県呉市立呉中央小学校長神笠雅司氏を講師に迎え、市内全小中学校の教職員を対象とした「千歳市小中連携・一貫教育研修会」を開催しました。
 研修会では、本市の教育施策である小中連携・一貫教育について、求められる背景や目的をはじめ、小中学校の教職員が互いの指導方法を理解し合い、授業改善を重ねることで教育効果の向上につながることなど、理論と実践例を交えたご講演をいただき、教職員の小中連携・一貫教育に対する理解の促進に資するものとなりました。

 7月25日に、本年度の転入教職員を対象とした「普通救命講習」と「食物アレルギー講習」を実施しました。
 「普通救命講習」は、千歳市消防署の協力により、心肺蘇生法やAEDの使用方法、異物の誤飲対応などについて実技を学びました。
 また、「食物アレルギー講習」は、市立千歳市民病院の医師を講師に、食物アレルギーに関する基礎知識として、発症時の症状や対処法を学んだほか、アナフィラキシーショックに対応するためのエピペン注射の使い方について、実習を行いました。
 どちらの講習も参加者自らが必要性を認識した有意義なものとなり、今後も児童生徒が安心して学校生活を送ることができるよう継続的に実施してまいります。

 7月26日に、教員のICT機器活用能力の向上を図るため、電子黒板・実物投影機の効果的な活用を学ぶ研修会を実施しました。
 今後も子どもたちの学習に対する意欲や関心を高め、より効果的な授業が展開できるよう、ICT機器の活用を図ってまいります。

 8月17日に、岐阜聖徳学園大学教授の玉置崇氏を講師に迎え、市民、保護者、学校関係者、教職員を対象とした「千歳市小中連携・一貫教育講演会」を開催しました。
 講演会では、これからの時代を生きる子どもたちに求められる資質・能力や各中学校区で目指す子ども像を共有することの大切さ、「生きる力」を育むために、9年間の一貫性・継続性を強める取組を吟味し、地域で一定の共通認識を持つことの大切さなどについて、理解を深めました。
 今後も学校・家庭・地域が連携しながら、小中連携・一貫教育の推進に向けた具体的な取組を進めてまいります。

 

(3 青少年の健全育成について)
 9月7日に、千歳市青少年育成市民会議の内村喜郎様が、青少年健全育成功労者として北海道社会貢献賞を受賞されました。
 この賞は、青少年の健全育成に尽力され、功績が顕著である方に対し贈られるもので、全道で13名の方が受賞しております。
 長年にわたって青少年の指導・育成のための活動に貢献されたご努力とご労苦に対し、心から敬意と感謝の意を表するところであります。

 

(4 社会教育について)
 6月16日に、市民に家庭教育について考える機会を提供し、家庭や地域の教育力向上を図ることを目的とした「家庭教育セミナー」を、「映画ビリギャルが語る!子どもの能力を引き出す周りの大人のあり方」をテーマに、この映画のモデルとなった小林さやか氏を講師に迎えて北ガス文化ホールで開催しました。
 当日は、講師の体験を基に学年最下位の成績から家族とともに力を合わせ希望する大学に合格したエピソードなどが紹介され、会場に集まった294名の参加者は、子どもの自己肯定感を高めることが子どもの能力の発揮につながることや、それらを引き出す周りの大人の関わり方などについて理解を深めました。

 7月21日に、子どもたちに英語に親しむ機会を与え、英語に対する興味や関心を高めることを目的に、小学5、6年生を対象とした「イングリッシュキャンプ」を支笏湖小学校などを会場に実施しました。
 当日は、29名の児童が参加し、外国人英語指導助手が講師となって英会話の学習を盛り込んだゲームなどを行い、楽しみながら英語への興味を深めました。
 7月29日に、市立図書館において、「第12回図書館まつり」を開催しました。
当日は、しおりや折紙の工作教室、図書館探検ラリーなどが行われたほか、日本の伝承文化である落語などの演芸会が行われ、来場された皆さんは、伝統的な話芸に興味深く聞き入っていました。
 「図書館まつり」は、これまで10月27日からの読書週間に合わせて開催していましたが、子どもたちの参加が期待できる夏休み期間中に実施したところ、昨年度より179名多い744名の参加があり図書館で楽しい時間を過ごしていました。

 千歳市と指宿市の子どもたちが、交流を通してそれぞれの地域や文化などに関する理解を深めることを目的とした「青少年相互交流事業」を8月3日から3泊4日の日程で実施し、小学6年生の男子8名、女子8名、計16名が指宿市を訪問しました。
 実施期間中は晴天に恵まれ、子どもたちは生活や文化、自然、言葉など、北海道との違いを肌で感じながらホームステイや全体交流を通して指宿の子どもたちとの友情を深めました。
 また、8月23日には事後研修会を開催し、子どもたちが訪問中に行った自主研究について、実際に見て触れて体験したことを模造紙にまとめ、各自が工夫を凝らした発表を行いました。

 

(5 文化財について)
 7月24日から8月12日まで、埋蔵文化財センターにおいて、小学生以上の市民を対象に「体験学習会」を開催し、「縄文土器づくり」、「石器づくり」、「まが玉づくり」などの制作体験を実施しました。
 延べ162名の参加者が縄文の世界を楽しみ、「石器づくりは、最初は難しかったけど楽しかった」、「まが玉づくりは削るのが難しいけど楽しかった。またやりたい」などの感想が寄せられました。

 

 以上、申し上げまして、教育行政報告といたします。

 

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