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 風水害発生時における危険物保安上の留意事項について

 平成30年7月豪雨や台風21号等の大規模な風水害が相次いで発生しており、危険物施設においても、浸水、土砂流入、強風等により被害が発生しています。多数の給油取扱所では、浸水による電気設備の故障、タンクへの水混入、流水による防火塀の破損や舗装面の洗掘が発生し、第三類禁水性物質を貯蔵・取り扱う製造所等では、アルミニウム等の溶融高熱物が水と接触したことによる爆発が発生し、周辺建物の延焼、破損等が生じています。
 これらの被害状況を踏まえ、総務省消防庁危険物保安室において、危険物保安上の主な留意事項を以下のとおりまとめましたので、各施設の形態や危険物の貯蔵・取り扱い等の状況に応じ、必要な措置を講ずるに当たっての参考としてください。
 

平時からの事前の備え

1 危険物施設が所在する地域のハザードマップを参照し、当該施設が浸水想定区域や
 土砂災害警戒区域に入っているかどうかや、降雨に伴う浸水高さ等を確認しておくこと。
2 上記1を踏まえ、当該施設において、長雨や台風の接近に伴い浸水等の発生が
 想定される場合には、被害発生の危険性を回避・低減するために必要な措置を検討し、
 計画策定や教育訓練等の準備を行うこと。
〈事前の備えの例〉
・ 計画的な操業の停止や規模縮小、危険物の搬入・搬出の時期や経路の変更等に関す
 る判断基準や実施要領を策定する。
・ 停電時においても温度や圧力等の管理を継続することが必要な物品については、自
 家発電設備等のバックアップ電源を確保する。
・ 下記2の応急対策について、従業者等の教育訓練を行う。 等
 

 

 

風水害の危険性が高まってきた場合の応急対策

1 危険物施設等における被害の防止・軽減を図るため、気象庁や地方公共団体等が発
 表する防災情報を注視し、浸水、土砂流入、強風、停電等による危険性に応じた措置
 を講ずること。
〈浸水・土砂対策の例〉
・ 土のうや止水板等により危険物施設内への浸水や土砂流入を極力防止する。
・ 配管の弁やマンホールを閉鎖し、危険物の流出を防止するとともに、タンクや配
 管への水や土砂の混入を防止する。
・ 禁水性物質や金属の溶融高熱物など、水と触れる危険な物品については、高所へ
 移動する、水密性のある区画で保管する、金属の溶融高熱物の加熱をあらかじめ停
 止して十分温度を下げる等の措置を講ずる。
・ 屋外にある容器及びコンテナは、流出防止のため、高所へ移動する。ワイヤーや金
 具で相互に緊結する、重いものを下方に積む等の措置を講ずる。また、移動タンク
 貯蔵所についても、高台等への移動を実施する。 等
〈強風対策の例〉
・ 飛来物により配管等が破損した場合における危険物の流出を最小限にするため、配
 管の弁等を閉鎖する。
・ 屋外にある容器及びコンテナは、転倒防止のため、ワイヤーや金具で相互に緊結す
 る、重いものを下方に積む等の措置を講ずる。 等
〈停電対策の例〉
・ 危険物の製造や取扱いをあらかじめ停止しておく。
・ 温度や圧力等の管理を継続することが必要な物品については、自家発電設備等によ
 り所要の電力を確保する。 等
2 上記1の対策を講じるに当たっては、従業者等の避難安全を確保することが必
 要であり、十分な時間的余裕をもって作業を行うこと。
3 浸水等に伴い、大規模な爆発など周辺に危害を及ぼす事態に至る可能性がある場合
 には、速やかに消防機関等への通報を行うこと。
 

 

天候回復後の点検・復旧

1 点検を行い、必要な補修を施した後で再稼働を行うこと。
 特に、浸水した施設では、電気設備のほか、危険物を取り扱う設備や配管も損傷し
 ている可能性があるため、目視点検だけでなく、作動状況や気密性、危険物への水の
 混入状況等について確認を実施すること。
2 電力復旧時の通電火災や漏電の防止のため、危険物施設内の電気設備や配線の健全
 性を確認すること。
 

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